「いまどきの『常識』」特集はこちら。
講演会:精神科医で帝塚山学院大教授・香山リカさん、山形で400人参加 /山形
精神科医で帝塚山学院大教授の香山リカさんが、山形市内で「豊かな心を育てる教育とは」と題して講演会をした。連合山形と県教職員組合協議会の主催で教育関係者ら約400人が話に聴き入った。
医師・教育者の「二つの顔」で子供たちと触れあってきた香山さんは、子供たちは大人の社会の影響を強く受けていると指摘。そして「失敗や弱さを許さない社会になっている」と分析する。
最近の子供たちは自分の弱さやだめな部分を他人にみせると「見捨てられる」「嫌われる」と思い、「いい人」を演じていると指摘。それができなくなると自殺や引きこもり、拒食症や自傷などを起こしたり、ニートになったりするという。
香山さんは「まず大人が他人を思いやれるようにゆとりを持つことが大切。懐の深い社会が築けるようにしていこう」と入場者に訴えた。【佐藤薫】
毎日新聞 2006年2月21日
部報でもお伝えした香山リカ。その凶暴さ(笑)はおわかりいただけたと思うけれど、山形でもいろいろとやってくれたようです。その主催者、というか講師に彼女を選んだ当人からインサイドレポートが入っております。もう時効だから紹介してもいいんじゃないか。笑えるんだこれが。
まず、当日は約600人の参加者(組合員が230くらいで、一般参加者が300人超えしてました)があり、しかも女性の多いこと多いこと。託児所を開設したこともあって、講演会のような「文化」に飢えていた方々がどどっと来たのね、という感じ。多くはみな友達連れのような雰囲気。1時50分過ぎにどやどやとエレベーターから「吐き出される」人波、あれよあれよという間にイスは足りなくなり、3回以上の追加で会場は満席以上。
さて、当の香山さん、国際ホテルの1階ロビーで1時に待ち合わせしてたのに、現れたのは1時15分、こっちの携帯も教えてたので、道に迷ったら電話でもくれればいいのに(普通、駅でお迎え、車で会場へ……というパターンでしょ、山形は。でも勝手に来て勝手に帰りますって感じですからと派遣会社から前もって聞いてた。けれど、本当に迷っちゃったんじゃない?)と思っていた瞬間、「あの、香山をお待ちの方ですか?」とリュックサックを背負ってジーパンはいた普通の「おばさん」が声をかけてくる。
「はあ、はい。」と答えながらしげしげと(いやあ私の目からは怪訝そうな視線が出てただろうな。)見てしまって、失礼なことしちゃったかなと思い返してます。なんたってトレードマークのメガネをはずしていると本当にわかんなかったって。秘書と来るって話だったから思わず「いやあ、犬は飼い主に似るって言うけど、秘書さんも香山さんに似ちゃうのかな?」って一瞬本気で思っちゃったほどだもん。で、双方ぎこちなくエレベーターに向って歩き出し、「本日は遠いところありがとうございます。」なんてあいさつを二言三言交わしているうちに、エレベーターのドアが開く。他の待っているお客さんも何となく香山さんかな?と思っているらしく、遠巻きにしているので、香山さんがすっと乗り込む。そしたら後ろ奥の壁にピタッと向ってプライベートゾーンを作っちゃうんだもの。まあ、愛想を振りまいてとは言わないけれど、何もそんなにおどおどしなくてもいいんじゃない?って思ったのは、男だからかなあ?
5階の控え室にお通しして、お茶が出てくるまでに(これも出てくるのがおそくて、早くしてえ!って心の中で叫んじゃいました。)「先生の本は山形で売り切れ続出ですよ。」とか話しかけても「はあ、そうですか?」ぐらいの声にならない返答、そしてばたばたとパソコンの準備を始め、「すいません、勝手に今日の準備させてもらっちゃって。今日来てくださっている方はどんな方ですか?」とビジネスライクな話をしたら、それでおしまい……。う~ん、私の身の置き場がない、と思ってた頃にやっとお茶の登場。
「じゃ、1時55分頃お迎えに来ます。ごゆっくり。」と這這の体で3階に下りてきたのでした。上っ面の挨拶なんか別にどうでもいいって感じのオーラを出していたので、どうも波長を合わせづらく、頭をかくしかない状態でした。
講演会場に拍手とともに迎えられた香山さん、しゃべり始めたらこれが全くの「おしゃべり」モード。講演のイメージというものを覆すとってもフランクな話しぶりには賛否両論が寄せられました。ま、私は講演会の運営がうまくいくようにとばたばたしてたので、じっくり話を聞くことができなかった点、惜しい気持ちでしたが。
山形新聞と毎日新聞が取材に来ており、香山さん「写真撮るんだったら、初めのほうでお願いします。(トレードマークのメガネをつける関係上)」と言っていたのに、いっこうにメガネをかける雰囲気なし。痺れを切らした新聞記者は勝手にパシャパシャ撮っていました。で、主催者として撮った高教組の書記も「あれ、メガネかけてんだが?銀色のメガネ?わがんねえなあ。」なんていいながらパチリ。
拍手で送られ会場を出ても、おどおどしていた香山さん、普通にエレベーターで降りるとお客と一緒になるから嫌だなあという表情をしていたので、別のエレベーターで1階まで送る。玄関で「これからどうされます?」と一応聞いたら即座に「あっ、駅に行きます。」と返事。「それではありがとうございました。お気をつけてお帰りください。」とお見送りをしたら、駅とは反対側にすたすたと歩き出す。思わず「駅は反対側ですよ。」と声をかけたくなったが、まあ「つばさ」までの時間もあるだろうし、そっとしたほうがいいかということで、そのままバイバイでした。
次の日送った啓翁桜で、山形のよさを感じてもらえればいいけど、あの半日では到底「山形ってどんなとこだったか、あんまり印象に残ってないんですう。」で終わりですね、きっと。
……やっぱり変わってます香山リカ!(笑)
期待どおりだ。うれしい。
わたしの認識だとメガネをとった彼女ってどうみても工藤静香とドッペルなんだが……。