事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

年度末年度始 21日目「斜度」

2008-05-27 | 学校事務職員

Nakamoriakina 20日目「誤差」はこちら。

 うわあ。年度末年度始シリーズは予想を超えて長期化。①から⑳までは記号変換できるけど、21からは無理(T_T)。

Mail03c >>「MapFan.net」については道路の斜度も距離に換算していると いうことですから、キルビメーターよりさらに正確な計測がされていると思います。
>この辺りのことを知りたかったのですが、ちゃんと考えているんですね。でも、どんなアルゴリズムなんでしょうか。そちらも気になります。道路の斜度もどこも一様ではないし、どうするんでしょう。といったことは趣味の世界ですから、あまり重箱の隅をつつかない方が良いですね。
単純にコサイン関数で計算してみると、斜度5度で1km当り約4m、10km当り約40m。斜度10度で1km当り約20m、10km当り約190m。斜度15度で1km当り約55m、10km当り約550m等々。平野部では殆ど気にすることはないと分かりました。(πを3.14としました)

……うわ。三角関数まで出てきた。わたしは高校が理系だけど大学は文学部、そして事務職員へという中途半端な野郎なので、もうすっかり忘れてる。いや、きっと風邪で休んだ日に授業でやったんだろうな。そうだそうだそうに決まった。

 さて、立体の地図ならともかく、平面の地図ではキルビメーターをいかに絶妙に操作しても、斜度あるかぎり誤差は避けられない事実がここでわかる。つまり、①実測②ネット③キルビメーターのいずれも完璧ではないということだ。長々と各県の主張を引用したのは、ここをまず押さえておかなければならないと思ったから。

 群馬のように電子地図計測が定番となっているならともかく、山形は大分と同じように実測が優先。しかし監査においては電子データが参考に持ち出される現状にある。それでは山形県の事務職員がとるべき態度とはどんなものだろう。

 わたしはこう考える。ネット計測の正確性、利便性の優位は動かない。だからネットで得た数値を、職員にこちらから先に提示すればいいのではないかと。通勤するのは職員なのだから、道路の実情は誰よりもよく知っているはず(そのために冒険をさせるのだ)。だからネットの経路は絶対ではない。そのことを事務職員自身が承知しながら、「こんな数値が出てるんだけど……」程度のサジェストを行えばいいのではないか。少なくとも、何年か前の(いい加減な申告や、もっと短い経路があったために)通勤手当の返納が相次いだ事例はこれで避けられると思うのだが。

次回はいよいよ最終回「初期化」。
画像は突然ですが中森明菜。テレビにいきなり大沢(今は大澤と表記するらしい)誉志幸があらわれたので。中森の事務所と大もめし、「(『1/2の神話』が大ヒットしたにもかかわらず)二度と彼女に曲は書かない!っと突っぱった経緯を今なら明かしてくれると思ったんだけどなあ。

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「カーズ」Cars('06)

2008-05-27 | アニメ・コミック・ゲーム

「トイ・ストーリー」のジョン・ラセターが「クルマたち」という映画をつくる上で気をつけたことは“自動車マニアにしか通じない要素をできるだけ排除する”ことだったそうだ。そしていつもどおり徹底的にストーリーをねりあげて観客にしあわせな時間を提供するのだと。ディズニーと泥沼の争いをくり広げた商売人としては(結局、彼はディズニーのアニメ部門のトップに立った)、そうして良質な作品を作り続けることこそが結局はビジネスで生き残るために必要な作業だと彼は信じているのだ。
 そしてその作業は成功した。すばらしい映画だ。

 予定調和なストーリーじゃないかと批判するのは簡単だ。でも
“勝者であることよりも重要なことがある”
“時代をまちがえた(60年代じゃないんだぞ!)『長距離走者の孤独』”
“主人公は友情によって成長していく”
こんな説教臭いテーマを、21世紀に感動までもっていくのがどれほど大変か。ためにキャラクターは嫌みなく造型され、そのくせバックには60年代の香りが健在なジェームス・テイラーの哀切なメロディーが流れる。うまい。

 でも配給のディズニーには文句がある。日本で上映されるこの映画の94%は吹替版とのことだが、これはないだろう。だって字幕版では“伝説のレーサーだったが今は田舎町で医者をやっている頑固じじい”というまるでポール・ニューマンみたいな役をポール・ニューマンが吹き替えているんだよ(笑)。わたしはその演技を“聞きたくて”観に行ったようなものなのに。

 まあ怨みごとはともかく、速く走るだけの生活を送る不遜な主人公(名前がマックィーンだぜ)をレーシングカーに設定し「バックミラーもなく」「ヘッドライトもない」ために田舎町に迷い込んでしまう展開にはうなった。人格の欠損をこんな形で描けるなんて。脇をかためるクルマもいい。都会のハイソな生活からドロップアウトしたヒロインはポルシェ、フェラーリしか認めないイタリア系タイヤ店主、やっぱり自動車マニアの方が楽しめるかな。
こんなすばらしい映画が「ファインディングニモ」の半分しか稼いでいないようなのはくやしい。絶対観て!

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