その32「踊る大捜査線THE MOVIE3」はこちら。
強姦殺人犯のストーカー鎌田光也は村瀬香里のアパートに侵入。警護に当たっていた小島百合巡査が取り押さえ逮捕する。だが、鎌田は入院治療中に脱走し行方不明となってしまっていた。1年後、脅迫メールが村瀬香里へ届き、再び小島百合は警護を命じられる。必死の探索にもかかわらず、小島たちを嘲笑うかのように何度も送られてくる無気味なメール。犯人はどこに潜んでいるのか? 「笑う警官」、「警察庁から来た男」、「警官の紋章」に続く、大ベストセラーの北海道警シリーズ、待望の第四弾!
(角川春樹事務所サイトより)
道警シリーズ最新作。今回、「笑う警官」であれほど活躍した佐伯はほとんど何の動きも見せず、すっかり小島百合の引き立て役。同時多発的に事件が起こり、佐伯のチーム(ですら今はないのだが)がどう対処するか、が基本線になってこのシリーズは続いていくのだろう。
わたしはよさこいソーランなるものが大っ嫌いなので(考案者も)、あれが舞台になっているのはちょっと不満。自衛隊員の退役後のあり方など、あいかわらず地道な情報小説でもある。“休日”に巡査たちが何をするか、佐伯たちがそれぞれ“らしい”過ごし方なのがうまい。
次回は今野敏「同期」を。