PART2「はさみは使いよう」はこちら。
「(選挙での大勝は)明らかに北朝鮮のおかげもありましょうし、色々な方々が色々な意識をお持ちになられた」
失言王、麻生財務大臣が例によってかましてくれました。で、例によってひんしゅくをかっている。が、これはまったくそのとおりだろう。今回の選挙で自民党が勝った最大の要因は北朝鮮の脅威を“国難”と煽った方法論だ。簡単に煽られるほうもどうかとは思うけれども(若い有権者のほうが自民党支持率が高いあたり、まだまだだなあ)。
にしても、国難の真っ最中に解散したことをどう糊塗するものだか……あ、そうか。だから野党の質問時間を減らすなんて恥ずかしい提案ができるわけだ。
「だって(安倍)晋三が相棒になれんでしょ? 」
亀井静香が引退会見で。彼がめざしたのはあくまで土着の政治であり、現在の新自由主義的な政治とは相容れないというわけだ。まあ、いろいろと複雑な人だから額面どおりには受け取れないけれども、彼のこの主張にだけは完全に首肯できる。
「今の政党は誰かを批判することだけでまとまっている。」
「(妻の)中山恭子に言いました。このままじゃダメじゃないか。私たちは日本のこころで自主憲法草案を作り、前文は私が書いた。日本がどういう国だったか、どういう国を目指すか。ほんとに素晴らしい憲法を作った。それが総選挙で消えてしまう。もったいないじゃないか。中山恭子はどうしても日本のこころで戦いたいということでしたが、戦っても1議席も取れないよ。政党要件の2%も達成できない。それでいいのかということを説得した。私は中山恭子の了解を得て、小池(百合子)さん側と接触した。」
……うわあああああ、あの極右の中山成彬が希望の党の九州ブロック比例順位第一位で、そして議員に返り咲いたとは。この党の本質をこれほどむき出しにした事実はないな。
本日の1冊は「週刊誌風雲録」高橋呉郎著 ちくま文庫
現場にいた人の話をまず聞け、ってことですよね。この本自体がそうなってる。週刊誌興隆期の、ここまで面白いお話はまず聞けません。
2017年11月号「アベノミクスにうんざり」につづく。