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職員8人 公開詰問 阿久根市長「改革に協力するか」 市民懇談会 議会、報道再び批判
鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、対立する労働組合役員など市職員8人に出席を職務命令した市民懇談会が14日夜、同市民会館であった。通常の約4倍の約800人が参加。
市長は8人を壇上に並ばせ、今後協力するのか、と詰問したほか、反市長派が多数を占める議会やマスコミを批判。障害者を差別的に記載したブログ問題は「謝る対象がない」と述べ、あらためて謝罪を拒んだ。
昨年12月のブログ問題後、初の市民懇談会(不定期開催)。竹原市長は報道機関に取材禁止を事前通告していたが、参加者から「日本中に見てもらえ」などの声を受け傍聴を認めた。8人の内訳は、市職労役員4人▽昨年4月の降格人事を不服とする3人▽反市長派議員の家族1人。「職員研修の一環」が命令の名目で、市長が「違反者は処分する」と公言したため出席した。
懇談会は、司会の竹原市長が質問者を選ぶ方法で進行。最初は市長の支援者ばかりを当てたため「改革は竹原さんにしかできない」などの発言が続き、会場から「不公平だ」の声も上がった。
市長本人も8人に「竹原の改革について答えていない」と回答を迫り、職員が「法に違反しない限り命令には従う」などと述べると「厳しいな。あらゆる方法を使い、これを変えます」と話した。
会場からは、報道機関の取材や市議会本会議への出席を拒否し、課長にも答弁させない市長に「説明責任を果たせ」「もう辞職しろ」との声も相次いだが、市長は「(マスコミは)歪曲(わいきょく)報道へのお仕置き。議会は駆け引き。手の内を明かすわけにはいかない」と語った。
懇談会終了後、竹原市長は報道陣に対し「壇上の職員の人選は何となく。こういった形でどんどんやれば、業務に反映してくれる。(マスコミへのお仕置き発言は)マスコミも会社ではなく、社会のために仕事をしようということ。(議会への出席は)決めていない。マスコミにネタばらしはしない」と述べた。
=2010/03/15付 西日本新聞朝刊=
……読者からの通報で知ったニュース。要するにつるし上げを企図した“懇談会”である。NHKテレビでもとりあげられていたのでご覧になった人も多いだろう。
このニュースであからさまになったのが『市長派』。ファシズムはファシズム単体では存在し得ず、多数の熱狂によって成り立っているのだと教えられる思いだ。
現在、阿久根市民のどれだけが市長を支持しているのかはわからない(出直し市長選の得票とは違っているはず)。しかしこの状態が長く続けば続くだけ、たとえ市長が失職したとしても阿久根にダメージは残る。市政の停滞はもちろんだが、派閥抗争という名の深い怨みの連鎖が阿久根市を痛めつけるだろう。その意味で、竹原信一の責任は大きく、市長という権力を《集中させることでむしろ形骸化した》罪は重い。
それとも彼はこの問題にもこう反論するだろうか。「謝る対象がない」と。そうだろうな、彼には公人としての責任感など、かけらもないのだろうし。
こりゃ確実につづきます。