1994年2月25日、舞浜の「ヒルトン東京ベイ」で行われた今井敬(新日鉄社長)と宮内義彦(オリックス社長)の論戦を“基調”に、バブル以降の日本を概括している。
しかしなにゆえに日本は立ち直れないのか、いまひとつ判然としない。朝日の経済部としても断定できはしなかったのだろう。ことは、それほど単純ではない。
わたしだって小泉改革への悪口は気持ちがいいが、それだけで日本の惨状があるとまでは思っていない。それにしても、官僚というのは作文が得意なんだなあ、としみじみ。“ニュアンスで政治を動かす”あたり、新聞記者以上の腕前か。やれやれ。