事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

うまい店ピンポイント 治郎兵衛でうなぎ。

2019-08-13 | 食・レシピ

川柳冷やしラーメン篇はこちら

お昼に柳小路の川柳で食べて、夜は台町の治郎兵衛でうなぎをやっつける。酒田の老舗リレー。我ながらぜいたくなことだ。

別に家族サービスとかそういうんじゃなくて、某あぶない会合を治郎兵衛で年二回やってるだけ。ほんとにあぶない話のオンパレードでした。

仲居さんたちが下足の始末をしてくれて、場所はわかってるのに部屋まで案内してくれる。ああ老舗だなあ。

あれ?いつもとちょっと違うぞ。仲居さんというより、ぴっちぴちのボディコンシャスな装いのお姉さんが相手をしてくれる。コンパニオンさんだっ!

「忙しいらしくて、お手伝いを頼まれたんです」

そ、そうですか。どこに目をやっていいかドギマギ。思えばわたしの業界って、こういうタイプはいないもんなあ(いてほしいけど)。

っていうかわたしの生活の範囲で、こういう女性の存在は皆無。静かな生活。

帰りに某(元)社長夫人の代行に出会えてお得な夜。

馬場にく中華篇につづく

 

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極私的大河ドラマ史PART36 太平記その3

2019-08-12 | 大河ドラマ

その2はこちら

さて、太平記のドラマ化が困難だとされたのは、皇統がからむからだけではない。登場する人物がとにかく錯綜していて、裏切りが至極当然のこととして行われたりするので、視聴者がはたしてついてこれるのか、ということもあった。

たとえば尊氏の弟の直義にしても、いかにも好漢でありながら、高師直(柄本明)の存在などもあって尊氏と骨肉の争いを演ずることとなる。こんな展開だからこそ、足利尊氏を真田広之は無色な人物として演じなければならず、それは成功していた。

むしろ南朝側の登場人物のほうがストレートな存在としてあった。大楠公(この言葉で学生服を連想したあなたはわたしと同じ世代だ)とまで呼ばれた楠木正成(七回生まれ変わっても朝敵を討つ人ね)や、後醍醐天皇はあくまで理想に殉ずるタイプ。

しかし問題はこの後醍醐天皇。片岡孝夫が演じたこの大看板は、本来の太平記ではさほど評価されていないのに、いわゆる戦前の皇国史観が彼をヒーローに押し上げた。だから彼のために湊川の戦いで殉じた楠木正成が大楠公となったわけだ。

しかしこの大河では、後醍醐は確かに理想に燃えてはいるけれども、実務者としてはいかがなものか、という描き方にもなっていた。楠木正成も、領民に慕われる土豪のような扱い。優秀な戦術家ではあったが。武田鉄矢が意外に渋く演じてよかった。

皇国史観のおかげで大逆賊あつかいだった足利尊氏を、今思えば真田広之以外の誰がやれただろう。実直でありながら、しかしそのルックスからどうしても屈託が感じられる真田にしか背負えない役柄ではなかったでしょうか。

キャストはとんでもなく豪華。新田義貞に萩原健一、でも病気で降板して根津甚八。ほとんど表情を動かさないのに憎々しげな高師直に柄本明、のちに尊氏に刃向かう息子役に筒井道隆、婆娑羅として高名な佐々木道誉に徹底してはまり役だった陣内孝則、美少年として知られた北畠顕家にはなんと後藤久美子!

尊氏の悲恋の相手に宮沢りえ、樋口可南子、本妻に沢口靖子……ああああ豪華である以上にアンサンブルとしても完璧だった。すばらしいドラマ。これぞ大河です。NHKの気合いが感じられる一年でした。

「信長 KING OF ZIPANGU」につづく

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うまい店ピンポイント 夏休みラーメン祭り2019 川柳冷やしラーメン篇

2019-08-12 | 食・レシピ

月輪篇はこちら

市役所外勤シリーズさすがに最終回。まあ、あそこのまわりの老舗といえば川柳。ここの特徴はとにかくお客さんに高齢者が多いこと。もちろんそれは、このあたりの高齢化率がやけに高いことと、駐車場に苦労するのでよそから来にくいってことがあるかも。

でもやっぱりここはおいしい。冷やしラーメンには卵焼きがのっていますけど、卵焼きが似合う、おだやかな味です。引退したら通うことだろうなあ……って川柳に来ると常にリタイア後ってことを意識させられます(笑)

次回は特別編「治郎兵衛」ウナギだウナギだっ。

 

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いだてん 第30回 黄金狂時代

2019-08-11 | 大河ドラマ

第29回「夢のカリフォルニア」はこちら

うわ、なんてことだ。BSではもう「いだてん」始まってるじゃん。っていうかもう中盤じゃん……畑の草刈り作業に夢中になってました。

ということで8時からの総合テレビで拝見。

タイトルの「黄金狂時代」は、五・一五事件のときに巻き添えを食いそうになっていたチャーリー・チャップリンの名作からいただいているんだけど、むしろ原題のThe Gold Rushにちなんだものだろう。それほどに、ロスオリンピックの日本水泳陣は強かった。しかし、選手村では胃腸がらみのトラブルが……

ここで今回のお噺「疝気(せんき)の虫」につなげるあたりが宮藤官九郎の妙味。おそばが大好きな虫がお腹の中で暴れ回るという、志ん生も得意なネタ(というかあの人はたいがいの噺はやってるくらいレパートリーが広い)。選手村に、ちゃんとそれっぽい虫がいるのがおかしい。

その虫が旦那からお内儀に移って、逃げ場である、えーと、男性の下半身のラジエーター的存在がないので困るというオチ。ちゃんと腹痛が前畑秀子にも起こり、その原因は縁結びのお守りを食べたことによる……選手の個性と落語のマッチング。今回もやるなあ。

志ん生は友人の万朝(柄本時生……佑と兄弟で出ています)が自分の紋付きを質流れしないように毎月お金をいれていることを知り、本業に帰ることを決意。後押しする夏帆がひたすらかわいい。

円熟したビートたけし版の志ん生は、これから読売巨人軍の祝勝会に向かう。師匠、その会にだけは行かないほうが。

オリンピック招致が、ムッソリーニやヒトラーの意向に左右されていることが解説される。平和の祭典のはずが、当時からオリンピックは政治的にねじ曲げられていたことが理解できる。俳優陣では、斎藤工の“受け”の芝居がすばらしい。

そして前畑秀子の200m平泳ぎがスタート。長い一週間になりそうです。まあ、「巨人の星」の星飛雄馬の速球だって、18.44mに一週間かかってましたからね。がまんがまん。

第31回「トップ・オブ・ザ・ワールド」につづく

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うまい店ピンポイント 夏休みラーメン祭り2019 月輪(がちりん)

2019-08-11 | 食・レシピ

花火篇はこちら

チャリ通のときのためにリザーブしていた(そんな大げさな話か)職場近くのお店。今回は月輪篇。

かつては酒田南高校の近くにあったのが、馬場の移転にともなって居抜きで入っている。こちらに引っ越してから初めておじゃまする。

前の場所のときは、どうにも薄味で……的な存在だったのに、なんといきなり「濃厚系」の幟が何本も立っている。コンセプトを真逆にしたのだろうか。

店の中は馬場の当時とまったく変わっていない。お客さんはサラリーマン、OL、そして高校生と理想的に分散している。

制服やジャージを着ていくと学割があるとか、ホームページが充実しているとか、なんかがんばってる感じ。

わたしがいただいたのは平日限定の「かつお薫る濃厚つけ麺」。花や2ndと同じように200g、300g、400gから選択でき、わたしはもちろん300g。スープが味がないんじゃない?そこはテーブルにあるラーメンタレで調整するみたい。なるほど濃厚。よかった。職場近くの選択肢がひとつ増えた感じ。ホッ。

川柳冷やしラーメン篇につづく

 

 

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極私的大河ドラマ史PART35 太平記その2

2019-08-10 | 大河ドラマ

その1はこちら

歴史知らずながら鎌倉時代をおさらいすると、源頼朝が征夷大将軍に任じられ、さあこれで源氏の世がしばらく続くことになると誰でも思う。まあ、建前上は源氏支配はその後もずーっと続いたわけだけれども、頼朝の奥さんが平氏出身の北条政子だったあたりからきな臭くなる。

頼朝亡きあと、妻の実家である北条家が次第にチカラを握り、執権政治を確立。御成敗式目はその決定打だった。認識当たってる?

なんか、思い出してきました。そして時代は鎌倉末期、その北条家も暗愚な高時が十四代目の執権で、実質的な権力は内管領(まあ、執事みたいなもの)である長崎円喜が握り、鎌倉には既に腐敗臭が……

こんな時代背景だったと思います。北条高時を演じたのは片岡鶴太郎で、そのファナティックな演技はすばらしかった。お笑い芸人だった鶴ちゃんを「異人たちとの夏」(松竹)での名演があったとはいえ、大河に起用した制作側の賭けはみごとに成功。愛人である小田茜(美少女コンテスト出身)を愛でる危なさはギリギリの描写でしたよ。「軍師官兵衛」のときの演技が、高時そのものだったのには笑いましたが。

その高時を、馬鹿にしているようでいて、実は愛してやまないでいる長崎円喜を演じたのがフランキー堺。これも名演だった。滅び行く鎌倉幕府の威厳を体現。すばらしかったなあ。

さて、主人公がまだ出てこない。鎌倉幕府において、有力な御家人だった足利貞氏は、北条や長崎にプライドを捨てて忍従しながらも、倒幕を否定できないでいた。演じたのはミスター大河俳優である緒形拳。側室の藤村志保とのやりとりはユーモアたっぷり。

このふたりの間に生まれたのが、主人公の足利尊氏(真田広之)。そして足利直義(高嶋政伸)。仲もよく、正義感の強いこの兄弟は手を取り合って倒幕に突き進む。しかし……以下次号

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うまい店ピンポイント 夏休みラーメン祭り2019 花火

2019-08-10 | 食・レシピ

五十嵐製麺札幌ラーメン味噌篇はこちら

久しぶりに外勤がない日。チャリ通。となれば職場近くの店をキープしておいたのでまずは花火。駅前の夜ラーメンの店には行ったことがないけれど、ここの煮干しは(というか煮干ししか用意されていない)はなかなか。

開店当時の賑わいも落ち着き、ゆっくりといただくことができる……でもEXILE系のビデオがガンガン流れるのはいっしょ(笑)。英(ひで)や華煌の回でもお伝えしたように、煮干し濃度とヤンキー度って絶対シンクロしています。

太麺が選択できるようになり、太麺好きのわたしには朗報。そして夜は労福協のビアガーデンに向かい、禁酒中のわたしはおよそ十日ぶりにビールをいただいたのでした。うまぁい。

月輪篇につづく

畑の収穫作業のなかで、わたしはピーマンがいちばん楽しい。量感あるもんなあ。

 

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極私的大河ドラマ史PART34 太平記その1

2019-08-08 | 大河ドラマ

PART33「翔ぶが如くその2」はこちら

さあわたしが大河における最高傑作だと考えるドラマをいよいよ特集しますよ。バブルが崩壊するという、今から考えれば世の変わり目だった1991年にオンエアされたのが「太平記」だった。

熱狂しましたよ。なんて面白いんだ。精緻な脚本、意外なキャスティングのおかげもあったけれども、なにしろ題材が南北朝ですから。

まあ、わたしが高校時代に日本史を未履修だった(笑)こともあって、どうにもあの時代ってわかりにくいじゃないですか。

だいたい、平安時代から鎌倉時代への変わり目は、源平の合戦というわかりやすい一面があり、清盛、頼朝、義経らのオールスターがいる。

室町から江戸時代への過程は、戦国時代として何度も何度も大河のネタになっているのでおなじみ。信長、秀吉、家康の共演は定番だ。江戸時代から明治へは同様に(血なまぐさくはあるけれども)竜馬、西郷、大久保、桂が登場することで安心することができる。

でも南北朝はそうはいかない。大河どころか、テレビであつかうのも微妙な題材。だって皇統がからむので危なくて危なくて。

想像してみましょう。当時の天皇家は、皇位継承をめぐってふたつに分裂しており、交互に皇位を継ぐことになっていた。あまりにも不敬な例えだけれど、現代において今上と……やめよう。ほんとに危ない。

とりあえず、一方は北朝、もう一方が南朝で、現代の皇族は北朝方ということになっているんですって(すでに腰が引けている)。

その、北朝側のリーダーが足利尊氏であり、南朝側が後醍醐天皇と楠木正成という、なんかもうよくわからないけれども名前だけはバッチリな人たちだった。以下次号

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うまい店ピンポイント 夏休みラーメン祭り2019 五十嵐製麺

2019-08-08 | 食・レシピ

寿々来篇はこちら

市役所外勤シリーズ第5弾。こんなに中町とか本町の店に通うのって初めてかな。

むかしの夏休みシリーズをチェックしてたら五十嵐製麺に来るのは7年ぶりでした。なにしろ駐車場に苦労するし、目の前に川柳がありますもんね。あ、今年の夏休みは川柳なしかな。

混み混みの川柳と違い、ここは空いてる。しかも冷房がガンガン効いているのがうれしい。オヤジ系週刊誌も読み放題。近ごろどんなマニュアルよりもポストや現代のほうが年金にくわしくなれます。学校事務職員必読ですか(笑)

さて、まだ夏休みが(自分にとっては)始まってもいないのに(ようやく全国大会の支払いを終えました)、指折り数えたらラーメン祭り2019もラストに近い。ふううう。

花火篇につづく

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「宝島」真藤順丈著 講談社

2019-08-06 | ミステリ

第160回直木賞受賞作。同じ賞をとったからだけではなくて、わたしは東山彰良の「」「僕が殺した人と僕を殺した人」との相似を感じながら読んでいた。あの傑作と肩を並べるぐらいの熱量。

東山が出身地である台湾の近現代史を背景に、骨太のストーリーを語ったのと同様、真藤順丈は沖縄の戦後と少年少女の成長をシンクロさせて見せた。しかも真藤は沖縄出身ではない。いやあすごいです。

まず、題材がおそれいる。「戦果アギヤー」と呼ばれる米軍基地から物資を略奪する少年たちの疾走からドラマがスタート。略奪者たちのリーダーはオンちゃんという島の英雄(この作品の英語題名はHERO’s Island)、弟のレイ、親友のグスクらと基地に侵入した彼らは米兵に発見され、追いつめられる。

その過程でオンちゃんは行方不明になり、恋人のヤマコも含め、レイとグスクはオンちゃんのことを常に意識しながら生きることになる。

ヤマコは後に教師となり、沖縄返還運動に参加する。

グスクは琉球警察の刑事に採用され、その才能を発揮する。

そしてレイはテロリストとして……

琉球王朝が中国の朝貢国から薩摩藩に収奪されるようになり、沖縄戦で徹底的に軍部に見捨てられ、米軍統治下では特に女性たちが性暴力の犠牲となり、さあそれでは日本に返還されて沖縄は幸福になったのか……現状はご存じのとおり。

米軍が最も恐れた男」に登場した瀬長亀次郎やわたしの世代にはおなじみの屋良主席も登場するなど、沖縄戦後史の部分も確かにすばらしい。コザ暴動の描写にはうなる。しかしそれ以上に、ミステリとして

・密室である米軍基地からオンちゃんはどのようにして消えたのか

・この物語の語り手はいったい誰なのか

このふたつの謎がラストできちんと解明され、読者は驚愕し、感動させられる。おみごとです。

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