お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

お願い、死なないで!

2006年11月15日 | 仏教
 毎日報道される自殺のニュースに気が滅入ります。
 お願いだから、そんなに簡単に死を選ばないで

 死にたくなるほど辛い気持ち、「死んでしまえばどんなに楽だろう」と思うほど追いつめられた心。それをダメだとか弱いとか決して思いません。本当に辛いのですから・・

 でもね。心全体が、その場の辛い気持ちだけに支配されて、周りが見えなくなるのは、心が硬くなっています。心はやわらく、軽いのが楽です。

 辛いことだけに視野が狭まるのでなく、視野を広げる第3者的な視点が、心の片隅にでもあれば、生きていくのが少し楽になります。私の場合それが「仏」という存在なんですが・・・

 そもそも、この世は自分の思い通りにならない世界なんです。
 お釈迦様は「人生は苦なり」とおしゃっています。自分にとって都合のよいことばかりではないのが、この世の真理なんです。

 そのきびしい現実の中に生まれてきた。信じられない、ありえない、奇跡のような確率で「私」が誕生した。地球に生命が誕生してからの「いのち」を引き継いで今私が生きている。私はこの世に必要とされて生まれたのだと思うのです。

 叔父から聞いた話ですが、森繁久弥さんが言われたことです。
 「自殺するのなら、生まれて今までお世話になってきた人(両親、祖父母は言うまでもなく、産院の医者、幼稚園・学校の先生、友人、近所の方・・名も知らぬ間接的にお世話になってきた人々も含め)一人ひとりにお詫びし、許しをもらってから死になさい。」
 本当にどれほどの人、人だけじゃない自然にもお世話になり生きているか。それに思い当たったら、自分のいのちを私物化できないと思うのです。

 辛い時は心をやわらかくしてくださる仏さまの話を聞いてみてください。仏さまが苦しみを乗り越えて「生きる」道を教えてくださいますよ。
コメント (2)
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