お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

老人ホームに仏壇

2016年08月24日 | 仏教
先日、一人暮らしのご門徒さん(仮にAさんとします)が、老人ホームに入居なさいました。

首都圏在住の娘さんが、高齢で不自由になられたお母様を心配され、佐賀で有料老人ホーム探しから、入居の手続き、引越作業に奔走されていました。

その中で、娘さんから、ご相談受けたことです。

Aさんは、アパート暮らしでいらっしゃったので、ミニ仏壇(タンスや棚の上に置くことができる、本願寺の正式な仏壇「いちょう」)を安置され、大切にされていました。

老人ホームの入居に際し、娘さんが、
「仏壇を持ち込みたいのですが…」
と、施設に相談されたところ、施設側は拒否されたとの相談でした。

入居されるのは、個室とのことでしたので、
施設側は「仏壇」と聞いて、大きな仏壇を連想し、持ち込み禁止されたかもしれないので、具体的に、ミニ仏壇のサイズ(場所をとらず、どんなにコンパクトか)を説明し、
ロウソク、線香、リンも持ち込まず、隣室の方の迷惑になるほどの大声で念仏することもなく、ただ手を合わせるだけ・・・
それでもダメなのか、再度、お尋ねされてはと、申しあげましたが・・・

結果、一切ダメだったそうです

病院で禁止は、わかります。でも、まだ、お元気で生活される、生活の場・「老人ホーム」において、人に宗教勧誘するわけでなく、個室で、ひっそり手を合わせることが、どうして問題なんでしょう? 

 その施設は、ただ入居者の身体をケアしても、心のケアはなし、なんでしょうか
 
  
 なぜ、生活の中で大切に手を合わせてこられたもの、ご本人の 生きる指針となっているもの を 尊重してくださらないのでしょうか

宗教は一切排除ならば・・・でも、まさか、施設で、ご高齢者にとって、小さい頃から馴染みがないのに、クリスマスとか、ハロウインとか、されたり、しないでしょうね


結局、Aさんのミニ仏壇は法専寺でお預かりすることになりました。

何だか、とても、残念で悲しかったです。




コメント (4)
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