散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20090912ギャラリー巡り

2009年09月12日 15時36分52秒 | ART
9月10日札幌市写真ライブラリー。
本日は三岸好太郎美術館→札幌市資料館→コンチネンタル→ギャラリーエッセ→紀伊国屋→プラニスホール→富士フィルムフォトサロン→大同→たぴお→きたいち→時計台→マリア→道新→さぱらホール→4プラ→PARCO→スカイホール→さいとうの18か所。

■三岸好太郎美術館「日本近代洋画と三岸幸太郎Part1」。もう少し三岸作品以外があると思っていたのだが…

三岸「檸檬持てる少女」:非常に素朴な作品なのだが、春陽会展では2466作品出品して50点の入選と書いてあった。素朴以外の何かがあるらしい。
木村荘八「パンの会」:洋風カフェかレストランを描いているのだが、和装の人もおり、提灯が飾られているなど和洋折衷の趣き。左隅にある洋ランプのほのかな姿が上手い。
中山巍「笛吹き」:斜めに立つ笛を吹く人。バランスをとって椅子もなんだか斜めに見える。

三岸「二人人物」はあまり見たことがないと思っていたら、3年前に一度見ている模様。

■ギャラリーエッセ「絵画の場合2009」。

松村繁「Lamina」:女性の顔のみリアルに描いて、周りは不定形の物体という不気味な作品。
會田千夏「Portlait」シリーズ:katari-jimaのようなものが、何となくぬいぐるみの肖像のように見える小品シリーズである。細やかなタッチだ。

久野志乃「水脈から遠く離れて」「冷たい朝を飲む」:何となく北欧のオーロラに照らされた風景のような感じ。
小林麻美「~網目の景色~元旦の夜」:タイトルは網目シリーズだが、作品の中には網目がないような気がする(もう一作の方にはあった)。神社の大木のわきに立つ二人、また北海道にも冬がやってくるという思いが素直にする。

■プラニスホール「無言館「祈りの家」展」。正直なところ予備知識がありすぎたというか、予想通りの展覧会であった。戦没したからと言って、悲しい雰囲気が必ずしも漂っているわけではなく、学生だからと言って未熟な作品ばかりではない。結構普通の画だし、なかなかうまい人もいる。

近藤隆定「禿鸛」:外套を着た人にも見えるようなコウノトリのブロンズ像。
椎野修「屋根裏」:煙突越しに布団を干した屋根、洗濯物を干す人が見える。
同「船小屋の茶店」:「RESTRANT」の看板が見え、当時の雰囲気が良く分かる。

市瀬文夫「温室の前」:一人は和服なのだが、何となく西洋モダンな女性三人を描いた作品。これなど、戦争の気配がしない。
大竹武雄「独活」:メリハリのある線と淡い色彩が妙に上手い。
高橋助幹「雪の降る建物」:大胆に白絵具をぬって雪に見立てている。日本画科卒とは思えない感じ。

久保克彦「静物」:ゴールデンバットなどを描いた、都会的な静物画。
小野春男「屏風絵「茄子」」(レプリカ):小野竹喬の子供だったらしい。結構うまいだけに、親の悲しみはいくばくか。
矢崎博信「雷」:シュールレアリスムに傾倒していたらしいとか。不思議な雷の画だが、残念ながらシュールという感じでもない。

見た中で誰が画力ナンバーワンかと言えば、私は渡辺武をあげたい。続いて市瀬文夫、野末恒三かな。

今回、展覧会そのものに苦言を呈しておきたいのは、順路がものすごく分かりにくいことだ。普段展覧会に来ない層が多いこともあり、滅茶苦茶な動線になっていたと思う。

もう一点は作品リストの順番だ。展示作品の順でなければ、作家の名前順でもない。訳のわからない順番に並んでいるために、メモが非常に取りにくかった。まあ、メモを取る人は少数派か。

■ギャラリーたぴお「9の会展2th」。
西城民治:赤い地平から黒い空に向けて、赤い建物が身を起こすかのよう。単純な形ながら、色彩の力がある。
今荘義雄:小品を描いても大作と同じ味わいがある。

■時計台ギャラリー「西辻恵三展」。細い金属でできているかのような、デザイン化された人体を描いた作品。右半身にだけ光があたっている不思議な雰囲気だ(1作品だけ左半身が見えていた)。三岸を思わせる、マリオネットを描いた作品もあった。

■PARCO「森山大道写真展・北海道<序章>」。何といっても繁華街の写真が好きだ。
・「食道園」「パール」「○宝会館」(○は文字不明)の看板
・「王将ホール」の看板
・「カド」という店。インドカレー、ナポリタン、ポークソテー、天丼・カツ丼とメニュー名がある
・「サパーROMA」の看板

・食堂「朝日」、定食「たろう」の看板
・焼鳥「とつ平」、「スナックウインザー」の看板
・キャバレー「雅叙園」の看板
・「毎月1日~15日駐車禁止」という珍しい交通標識(珍しくないの?)

写真をみると一瞬「古っ!」と言いそうになるのだが、私はとっくに生まれている時代であり、忘れてはいるが記憶にある映像なのだろう。普段気がつかないツボを突かれまくりで、写真集「northern」を購入した(2万円の「Hokkaido」は無理っす…リンク先は「北海道美術ネット別館」さん)。

自分と森山大道を比べる気はないが、私も飲み屋街の写真というのをそれなりに撮っている。いつか眺めて懐かしむ日が来るのだろう。

■スカイホール「札幌大谷大学短期大学部美術専攻科企画展」。
藤田萌「青と赤」:男女の胴体が消失し、赤い血管が垂れ下がる。背景が青。
佐藤綾香「accordion comet」:時計台ギャラリー「札幌大谷短大美術科展」でも良い作品を出品していた記憶がある。今回はさっぱりした女性像である。

■さいとうギャラリー「尾形香三夫陶芸展」。いつもの超絶技巧は変わらず。花器で「環」というシリーズが面白い形をしていたと思う。

以上で力つきて終了。来週末が会期になる展覧会は、諸事情によりあまり行けない予定。できれば平日の夕方に何とかと思うものの、限界があるだろう。

ギャラリー巡りを終えて

2009年09月12日 15時25分08秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
今週も真面目に(一部パスしたが)ギャラリー巡りを終えて、札幌駅近くの立ち飲み「E」に着いた。いつもこの店では黒ホッピーを飲むことが多いのだが、疲れたので生グレープフルーツサワーにしよう。甘酸っぱい味が疲れを取り、ぐいぐい飲めてしまう。



つまみにチーズコロッケ(メニューから無くなってしまったが、普通のコロッケの方がよりよいと思う)を食べ、追加で梅ハイ。焼酎に謎の梅エキス等(笑)を入れたものだが、これが意外と飲みやすい。疲れに良さそうな味わいである。



今日は10回来店のため、飲み物1杯サービス+1割引になってしまった。うーん、異常に安い。申し訳ない。