散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20120610最近読んだ本

2012年06月10日 21時04分58秒 | 読書
■「腕貫探偵残業中」西澤保彦
前作では市民サービス課のお仕事として相談を受けていた探偵が、今作では業務時間外のプライベートタイムで相談を受ける。グルメ描写も楽しく、推理によってスタートからとんでもない地点にまで連れて行かれるのは、同じである。

■「Whisky World 2012 JUNE」
ウィスキーカクテル特集。

■「逆説の日本史15」井沢元彦
徳川6~11代目将軍あたりのお話。

■「鬼蟻村マジック」二階堂黎人
田舎の造り酒屋で発生した、おどろおどろしい殺人事件と、昭和初期の伝説の密室殺人の謎を探偵が解く。

■「星々のあいだの孤島 ペリーローダン426」フォルツ、ダールトン
バルディオクの秘密が徐々に明かされてきた。何とかつて人類を悩ませた「大群」も関係があるのだ。

以下、図書館の3冊。
■「おかえり。5ねんぶりの生協の白石さん」白石昌則

■「有名店の賄い飯」伊丹由宇
やはり賄い飯を作るのは練習になるのだろう。

■「傷だらけの店長」伊達雅彦
書店の店長が、店が閉店になり、同時に自分も書店員をやめてしまうまでの話。本好きだからという理由で書店員にはならない方が良さそうである。それから、書店員に無用な面倒をかけないようにしたいと思う。

今年の鮎はこれで終了でもいい

2012年06月10日 13時31分11秒 | 食べ歩き
本日は二十四軒のビストロ「PE」にやって来た。混雑も予想されたが、何とかなりそう。今日はメニューを聞いて、前菜と魚料理のコースにしてみる。まずは前菜から。

手前から反時計回りに、グリーンアスパラと自家製ベーコンのキッシュ、本鱒と十穀サラダのカレ、豚の頭のハム、田舎風パテ。アスパラはちょうど季節ものという感じだ。新作、本鱒と十穀サラダは、滑らかな鱒に十穀+野菜の歯触りが面白い。つぶつぶ、もちもち、色々な感触だ。



主菜は鮎のコンフィ。まずは内臓もたっぷりの中央部分を行ってみよう。



うーむ、これはどうだ。淡白だが鮎と言うしかない身と、たっぷり苦みのある内臓。そして飴色になった皮とひれが合わさると絶妙だ。続けて頭を食べるが、こちらもパリパリとした食感と香ばしさがある。無くなっていく鮎を惜しみつつ、最後まで堪能した。

大体、鮎は1年に一度くらいしか食べないが、今年はこれで終了しても十分だ。なお、周囲のピンク色のソースは、赤ワインのドレッシングだそうだ。梅かと思ったのだが、ほのかな酸味が良い。

最後はデザート(写真取り忘れ)。グレープフルーツとオレンジのフルフルしたの(←何だそれ?)、練乳のソルベ、マシュマロ、ココナッツのメダイヨンとコーヒーを合わせる。

今日も非常に良かったが、ルスツ豚のドイツビール煮込みも非常に気になっているのだよなあ…

20120610ギャラリー巡り

2012年06月10日 11時39分52秒 | ART
巡りと言っても本日は彫刻美術館のみで、「となりのひと」という新たな展覧会が行われていた。なお、写真撮影自由(個人的な目的に限り)だったので、作品写真を公開させていただこう。

本郷新「遥かなる母子像」。母の顔が人物ではなく抽象的な形になっているところがポイント。本郷の傑作の一つだと思う。



鴻上宏子「遥かに遠く」(中央の大きい方)、「そっと近くに」(子供の半身像)。「遥かに遠く」は同じ石膏像から型を取り、女性と男性の形に仕上げたのだそうだ。



野又圭司「助けて欲しいんじゃないのか。」。まずこれは何に見えるだろうか。集合住宅の郵便ポストと言ったところか。



近寄って穴のあいている所を見ると、箱型のスペースに便器だけが見える。



私はここで「刑務所かな」と思ったのだが、作者は札幌市の姉妹が孤立死した事件から想起して作ったという説明書きがあった。すなわちこれは普通の住宅であり、かつ近隣との交流が一切ない「刑務所」でもあるのだ。

次は小林麻美「すでに変容しはじめた昨日という世界の中のあなたが見た私」。



隣の人と窓越しに目があってしまったというところか。しかし、昨日の記憶は驚くほど速く薄れてしまっていく。私が相手を見たように、相手も、鏡に映った私のように私を見たのだろう。そして、私の記憶はあっという間にあやふやになってしまっているのだろう。

村山由布「なげられた千葉さん」。本当に巨人に投げられたのだろうか。それとも北海道弁の「投げられた」=「捨てられた」のだろうか。



村山由布の作品、手前は「噛み食み謳ふ」。何とも生きにくい世の中だ。奥は「先生、八木田くんが迷子です」。八木田君は自分の居場所が分からなくなり、硬直しているのだろうか。もう少し救いが欲しいような気もする。



佐竹真紀「暮らしあと」。祖父母の家の記録であり記憶である。普通に親族の声が入っていて「おばんでーす」「おばんじゃないしょ(昼間だから)」であるとか、風除室があったり、北海道らしい。



佐竹真紀「TOYOKORO」。実家が引越しをすることになり、ビデオや写真から記憶の断面を再現したもの。ビデオの中で過去の写真を重ね合わせて持ち、記憶を再現するという作品なのだ(さらにそれを私が写真に撮っているのだから、訳が分からない)。



1987年頃からのビデオがあるようだが、子供のころからビデオで撮られていた世代なのだなと思う。もの凄い量の映像と写真が残されており、つい「たまちゃんのお父さんかよ!」と突っ込んでしまいそうになる。いずれにせよ、貴重な財産であることは間違いない。

美術館を出ると、正面の家につららのレリーフが飾ってあった。ちょっと珍しい。