散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

なぜか高松(15)バー

2018年09月10日 22時33分25秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、2軒目はバー「C」へ。今日は雨もほぼなく、すんなり店に到着。1杯目はオーソドックスにモスコミュールを飲む。



ここのマスターに札幌から来て、こんぴらさんに行った話をすると、

マスター「こんぴらさんでうどん習ったかい?(うどん学校という体験施設がある) 札幌で商売するといいよ」
私   「札幌はうどん専門店が昔からほとんどないんですよ。やっとチェーン店ができて、少しうどんになじみが」
マスター「ああ、あれ(某チェーン)は違うからね」

とのことであった。私の2杯目は「ウイスキーらしいカクテルを」とお願いして、キングスバレーを作ってもらう。これはウイスキーの味わいもあるが、非常にすっきりさっぱりと飲みやすいカクテルだ。



このカクテル、銀座のバーU氏のオリジナルだが、マスターはその店にも行ったそうで(私も行ったことはある)「いやー、緊張したわ」とのことであった。確かにあの店、独特の緊張感(決して悪いものではない)があるので、特に同業者は感じるものがあるのかもしれない。

マスターは年配だけあって、他の店も紹介してくれるので、「じゃ、申し訳ないですが、次の店も行ってみます」と2杯でお暇することにした。話好きの気さくなマスターの店である。



さて、2軒目はバー「D」である。マスターのお弟子さんの店らしいが、結果的にその方はお休み。セカンドの方が出迎えてくれる。1杯目は徳島だし、素直にすだちジンソニックだな。ジントニックでないところが、私好みである。



さて本日のバーテンダー氏、メニューに描かれているイラストの右上の人なのだが、特徴が一言「無表情」となっている。以前、バイト氏が入った時にこのイラストが作成されたらしいのだが、酔っているせいかやたらに面白い。無表情氏はそんなに無表情な訳でもないし、無口ではないから、可愛いですよ。



2杯目は苦いリキュールをということで、チナールソニックを飲む。多分、これで薬効を期待したんだと思うけど、1軒目の日本酒の効果も発揮され、この後、見知らぬ街をベロベロに酔って帰りましたとさ。

 


なぜか高松(14)日本酒

2018年09月10日 19時29分39秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
こんぴらさんでこの旅行中、唯一の汗を流し(全般的に涼しかったのだ)、高松市内に戻ってきて駆け込むのは、居酒屋「SB」である。今日の流れでは、最初の一杯はどうしてもビール。通しにかぼちゃを煮て、海老をあしらったものが出てきた。



おお、美味いじゃない。これは水準の高さが感じられる。続いて刺身を盛合せでもらおう。今日は剣先イカ、サンマ、ハマチの3点盛りである。



サンマは今年初めて食べるなあくらいの感想しかないのだが、西日本で食べるハマチの歯ごたえと味の良さはたまらないものがある。そして特筆すべきは剣先イカで、イカにも種類があって、それぞれ味の特徴というのも違うものだと思わせられる。これは酒だなと相談すると、おかみさんの方がいろいろ検討してくれた結果、四国つながりで愛媛県の石鎚純米吟醸を頂くことになった。これを燗してもらおう。



おお、いいんじゃないか。食中にすっきりと飲みやすい感じがする。つまみに、名前だけで選んだずるずる巻というのを注文。



なるほど。梅、オクラ、山芋、なめこを海苔で巻いて食べるものらしい。食べやすくはないが、酒には合うし、健康的な感じがする。オクラは鹿児島が大産地なのだが、四国でもかなりとれるんだよね。

さらに総菜3点というのを注文。内容はあこう煮、ポテトサラダ、鰻ときゅうり・ずいきの和え物という素晴らしい組み合わせ。中でもあこう煮は実にいい煮魚の味がする。



これで酒はさらに進み、鳥取の酒福羅をまた燗で注文。おっと、面白い酒器に入って酒が出てきた。酒の色が黄色みがかっているが、味の方も少し紹興酒寄りの味わいがあり、後で食べる鱧カツにも負けない感じだ。



 

そういえば、酒を飲むときに水を出してくれるお店は良くあるのだが、ここではぬる燗くらいのお湯の状態で出してくれるのだ。初めての経験だが、これが燗酒と違和感がなく、スッと飲みやすいのである。

それでは最後に締めで鱧カツを食べることにしよう。タルタルソース添えで、思いっきり揚げ物状態で出てきたが、食べて見ると白身魚の味わいはある。細長いフライはオクラで、火を通しても良いものである。



今日は工夫のある居酒屋料理とそれに合わせた燗酒の美味さを堪能した。

 

なぜか高松(13)由一

2018年09月10日 17時19分45秒 | ART
金刀比羅宮の山を下りる途中、最初に目に入るのは書院である。表書院では円山応挙の障壁画が公開されており、奥書院の伊藤若冲「花丸図」は非公開であった。若冲好きの私はここをパスしてしまったのだが、後で紹介ビデオを見たら応挙の障壁画もかなり良いもののようだった。ちょっと後悔である。

そして私はここに入る。
■高橋由一館「常設展」。
「桜花図」:桜の花よりも、それを生けた桶の木材と周りの草に目が行っているのがポイント。
「豆腐」:そうか、ここで常設しているのか。
「燧具」:火をつける道具をリアリズムに徹して描いた作品。

「洲崎」:チャールズ・ワーグマン仕込みの風景画。
「琴平山遠望」:やはりこういう作品は地元にあってほしい。
「月下隅田川」:小襖仕立てにした絵画だが、月光と川の暗さが光線画のようである。

私は一応、高橋由一展も見たことがあるのだが、これだけまとめて由一の作品を見ることができるというのも、不思議な感じがする。





■金刀比羅宮宝物館「こんぴらさんの”おもしろ”展」。
狩野尚信「出山釈迦並梅竹図」:すっくと竹が伸び、カクカクと梅の枝が伸びるスッキリした作品。
伝円珍「不動明王図(血不動)」:黒い肌に炎が伸び、迫力がある。
伝空海「大黒天像(千体大黒)」:25個×40行で本当に大黒が千体描かれている。伝空海筆とありながら、時代が「江戸時代」というのはどういうことか。

歌川国芳「讃岐院眷族をして為朝をすくふ図」:そうかこの天狗たち、讃岐の出身なのか。
冷泉為恭「勝絵模本」:あらゆる男たちが放屁合戦を繰り広げる図。昔からバカ作品というのはあったのだなあ。
「十一面観音立像」:平安仏で重文。胸のあたりのようらくは描いたものであるのが、珍しいように思う。頭部には十一面観音は無く、その辺も不思議である。解説してほしい気持ちになる。





これでほぼ力尽き、旧金毘羅大芝居(金丸座)の建物をちょっとだけ眺めてから、駅方面へ。

人の少ないアーケードを通り、帰りは琴電琴平駅へ。



せっかくだから、ことでんに乗ってみたいではないか。琴平駅からの発車はなんと30分に1本ということで、しばらく辺りをぶらぶらして待つ。

 

やっと電車が来たので乗り込む。

 

確か5両編成くらいだと思ったが、最初のうちは驚愕するほど客が少ない。その後、徐々に客は増え、約1時間で瓦町駅に到着した。結構、時間がかかるね。


なぜか高松(12)琴平

2018年09月10日 13時55分20秒 | 旅日記
昨日の大雨でJRの運行が一時停止していたらしいが、本日になって完全復旧したようなので、丸亀から琴平に向かうことにした。ここはもちろん各駅停車の列車に乗る。

 

さほど時間はかからず、琴平駅に到着。



目的地は金刀比羅宮(こんぴらさん)である。何しろ参拝するのには相当な階段数を上らなければならないので、今のうちに一度はと思っていたのである。



駅前の通りを歩いていくと、立派な高燈籠が見える。



大宮橋というのを渡り、参道へ。



おっと、初日に飲んだ金陵の店がある。時間があれば立ち寄りたいものだが…



しばらく平らな参道をすすみ、徐々に階段が見えてきた。

 

かなり階段を上り、まず見えてくるのは大門である。この辺はまだまだ序の口らしい。



そして境内の中で例外的に商売することが認められているという、五人百姓(あめを売っている)のところを通り過ぎる。ま、この時点であめを買う気にはならないな。



そして後半の急階段を登って行くと…





御本宮にやっと到着。足腰の方はまだ大丈夫だが、汗びっしょりだ。今日の四国は気温が低めなので助かったよ。



リーフレットを見ると、実はさらにこの奥に「奥社」というのがあるようなのだが、それには気がつかなかったことにして、辺りの建物や景色を眺める。うーん、なかなかいい眺めだね。



とりあえず、金刀比羅宮の本宮は制覇したので、帰りがけにいくつか気になるところを見て行こう。

なぜか高松(11)骨付

2018年09月10日 12時34分49秒 | 食べ歩き
さて、昼食時間となった。丸亀の名物と言ったら、やはり骨付鶏ではあるまいか。丸亀駅から歩いて2~3分、その発祥の店「IK」にやって来た。開業は1952年、その翌年に骨付鶏を考案したそうなので、約65年の歴史があるメニューなのだ。



店に入り、2階の座敷席に座る。この店の2大メニューは骨付鶏の「おやどり」と「ひなどり」なのだが、本来の味らしい「おやどり」(年を取った鶏なので歯応えが強い)にしよう。他にもとりめしは食べてみたいところだが、量的に苦しいかなあ。骨付鶏は酒のつまみにもなるらしいし、レモンサワーでも頼んでおくか。



少しすると、骨付鶏の付け合わせ、キャベツがやってくる。



そしてメインの骨付鶏(おやどり)である。もも肉を丸一本焼いたものだが、高温のオーブンで焼くため、短時間でできるのだそうだ。見た感じは良い色でこんがりと焼けており、食べやすくするための切れ込みが入っている。さらには脂と肉汁がたまっており、先ほどのキャベツはこれにつけて食べるのだそうだ。



どれ食べてみよう。第一印象はやはり硬めだな。強引に肉をかみちぎろうとすると、私の歯は折れてしまうかもしれない(過去、スルメで歯を折った実績があり、差し歯になっているのである)。それから、胡椒、ニンニクなどでかなりスパイシーだ。骨をもって食べなければならないこともあり、ご飯のおかずというよりも、酒のつまみになる印象だ。

そして、これを食べるには確かにキャベツのような、何か爽やかなものを挟みたくなるのは良く分かる。途中、キャベツをパリパリとつまむことにより、骨付鶏も最後までしつこく感じることなく食べられる。レモンサワーも酸味があったので相性は悪くなかったが、ベストはやはりビールかもしれないな。

それからメニューにあった「カレーどうふ」が異常に気になるので、いつかまた来ることがあったら頼むことにしよう。ということで、これを昼食代わりにして、次へ移動だ。

なぜか高松(10)丸亀

2018年09月10日 11時38分03秒 | ART
10時前にのんびりとホテルを出発する。高松駅に行き交通系ICカードのチャージをしようとするが、自動券売機のメニューに「ICカード」という文字が見つからない。駅の窓口で聞いてみると、チャージ専用機が1台だけ別にあるのだそうである。



なるほど、ICカードが使えるのは、高松~多度津間だけなのか(イメージでいうと、札幌~余市くらい?)。このクラシックな機械でICカードのチャージを行い(千円札も1枚づつしか入らない)、サンポートという快速車両に乗り込む。





そういえば、高松はJRの終点でもあるのだ。JR四国の路線は何となくぐるりと一周しているイメージなのだが、高松のところだけ盲腸線というかちょっと飛び出ているのである。



サンポートに乗ること約30分、丸亀に到着。



駅を出ると左手にすぐ、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館がある。



■丸亀市猪熊弦一郎現代美術館「猪熊弦一郎展 風景、顔」。
「顔」他:一番手前が1952年の「顔」という作品。単純にして視線の力がある(すべて写真撮影可能だった)。



「Landscape EV」:ニューヨークに行き、その経験から生まれたシリーズ。確かにニューヨークは街路やビルなど、直線的な印象が強い街である。



「駒場時代(林)」:おそらく若い頃に描いた風景画。昔の東京って、雑木林だらけだったんだという印象は、岸田や三岸の風景画に通じるものがある。



「カガシと顔達」:どうも晩年の顔シリーズはピンと来ないなと思っていたが、彼の画業を追ってくると、何となく納得。また、彼曰く「顔はどうしてもリアルになり勝 苦労してやっと単化」したのだそうだ。単化する理由は、普遍性を目指したということだろうか。





■丸亀市猪熊弦一郎現代美術館「美術館は心の病院」。とにかくいろいろな人に気軽に来てもらい、楽しんでもらいたいということらしい。
「自画像」:あまりオレオレでない、温和な自画像。





何しろこの美術館、立派で広い。多分ここは無料で入れると思うのだが、休憩室のようなところがこのスペースなのである。



しかし、併設のカフェレストランは9月末で閉店という表示があった。こういうところの飲食コーナーの経営は簡単ではないと思うのだが、丸亀市民と美術館が一体になって、この空間を盛り立てて行って欲しいものだと思う。

なぜか高松(9)同様

2018年09月10日 08時32分16秒 | 食べ歩き
昨日はあまり飲めなかったので、爽やかに目覚める。7時少し前に朝食。ミニ天丼、味噌汁、メンチカツ、サラダ、ココット、ベーコン、サバ、根菜煮、納豆、海苔、オレンジジュース。



ミニ天丼はさぬきうどん用のかき揚げをご飯にのせてみたものだ。メニューにほとんど変化がないので、自分でアレンジしてみた。後はナムル、ゆず大根。



アイスコーヒーを飲んで終了。



急いでも美術館の方が開かないので、部屋でゆっくりする。