散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

珍しく話し込む

2019年04月29日 19時00分24秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
今日はごく軽く1軒ということで、すすきのの焼鳥「TT」へ。開店直後に入ったので、まだ席は空いていたが、最終的には満席になってしまった。まずはハイボールを注文し、通しはちくわとほうれん草のゴマ和え。ゴマがふんだんに使われており、濃度が高い。



この店は大体1種3本セットなのだが、別種類のものを選んで3本セットにもできるのである。ということで、まずはメニューの先頭から3種類、鶏精、つくね、皮を注文する。ちょっと間をおいて、3種が焼きあがって来た。ここは鶏皮だけは伸ばして焼くので、2本に分かれてくるんだよね。



今日は不慣れな女子2人組もいるなど、常連だけではない雰囲気が助かるね。隣に来た年配の人は、3種×3本で9本も頼んだけど、食べられるのかね? なんて思っていると、その人が焼き上がりまでに間が持てず、煙草を吸った所で、私が間の悪いことにむせた(これは煙ではなく、自分の唾液で本当にむせたのだ)。

するとその大将が「いや、悪いね」というので、「いやいや気にしないでください、ホントたまたまむせただけで」と返す。さすがの私も、酒場の煙草にわざとせき込むほど人が悪くはない。そんなことをきっかけに、大将と話を始めることになった。

大将は83才、札幌の生まれだが、有楽町で仕事をしていたこともあったそうだ。今はすっかり隠居して、息子夫婦の世話になっているらしい。たまにすすきのが懐かしくて飲みに来るのだが、店の人も代替わりして、もちろんお互いに分かるとはいえ、ちょっと寂しいのだとか。

そして予想通り、大将のところに焼鳥が来たら「ほら、食べれ」ということになった。いや、私も結構な年なんだけど、この人から見たら食べ盛りで若造なんだろうな。なので頑張って食べました。9本中5本も!

飲み物は酒の冷や(常温ね)に切り替えていたのだが、ここでまた大将がまたおごるというのです(←文体が変わった)。私も申し訳ないというのと、年長者には割と素直におごられるべき主義者でもあるので困ったのだが、店の人の様子を見ると素直におごられるべきかと判断し、飲むことになったのよね。こう見ると、大将に絡まれている感もあるかもしれないが、この人、すごくスッキリした人で、本当に感じがいいのだ。

まず説教くささが無いし、こっちの話も聞いてくれるし、それから耳がしっかりしている。私は決して滑舌の良い方ではないのだが(本気でプレゼンするときはスゴイけど)、それをちゃんと聞き取っている。だから会話がスムーズなのである。大したもんだわ。

というところで私が注文していた豚、ネック、手羽先が到着。いや、当初の予定とは大きくぶれて、これで焼鳥11本だよ。



しかしながら、さすがの大将も酒は飲めなくなってきたらしく、途中で少し元気が衰えてきて帰ることになった。バスで帰るって言ってるんだけど、大丈夫なのか。まさか東区まで送って行く訳にも行かないしな。とどめにもう一杯おごられた私は心配ではあるものの、どうしようもなく酒を飲むのであった。

人と交流をしない私だが、たまにはこんなこともあるさ。



やー、2時間も飲んでしまったよ。



琴似まで帰ってきて、それでもまだ少し明るさが残っていた。


20190429ギャラリー巡り

2019年04月29日 15時52分07秒 | ART
本日は北大→近美→三岸と大物が多く疲れた。

■北海道大学総合博物館「失われた川を尋ねて『水の都』札幌」。札幌は扇状地の上にできているため、当然のことながら川は多く流れているという話。但し、いろいろ改造されてしまっているため、もうその姿は分からなくなっているのだろう。



その後、常設展示を見る。昨年の北海道大震災に関する言及がなかったらダメだなあと思っていたら、さすがにパネルが1枚あった。



最近、ボーダーツーリズム(国境線辺りでの旅行ということか)の展示が気になっているが、今回は対馬が取り上げられていた。

「魚が旨い対馬の居酒屋」:サザエ、アワビ、ヒオウギガイなどの貝と一夜干しの海鮮焼きがお勧めとか。アカムツの刺身も絶品であるらしい。そりゃ期待しちゃうよね。



「対馬のとんちゃん」:対馬に暮らす韓国人から伝わった豚肉と野菜を炒めた名物料理だそうだ。



少し気温が上がってきた中央ローン脇を抜け、札幌駅まで歩く。



■北海道立近代美術館「相原求一朗の軌跡-大地への挑戦-」。
「白いビル」:進駐軍のモータープールであった、有楽町ビルを描いたもの。モダーンである。
「トワ・エ・モア」:ジャズ&ボーカルグループを描いたもの。相原の作風らしい、モノトーンな感じ。
「崖下の道」:余分なものを排し、家と崖、そして影のような人物を描いて、心象風景のようである。

「風景」:秋の狩勝峠がまさに「大地!」という感じで描かれている。筆を細かく動かしてみっちりと塗ることで重厚な感じを出している。
「自転車のある風景」:彼にとって、ヨーロッパの石は北海道の大地と等価なものに見えたのではなかろうか。
「原生林の中の二つの湖」:湖を区切る大地が大きな亀が伏しているかのように見える。

「二月のレモン色の空」:ご来光が差すかのような、光の柔らかさが感じられる。ちょっと珍しいのかも。
「ひとすじの雪」:土の色彩表現に非常に気を使った作品だと思う。
「歌志内・雪」:童話チックにも見えるが、これは素晴らしい作品だと思う。明りがついているのは、雑貨屋さんだろうか。

彼の描く風景は私からすると「友達の畑、こんな感じだった」という、ごくありきたりの感想を出させかねないのだが、時代を追って作品を見ると、また一味違うものが感じられて、なかなか楽しかった。



■北海道立近代美術館「風雅の人 蠣崎波響展」。
「桜鯉図」:ちょうど展示時期に合わせた季節ものの作品だ。桜を愛でるかのような鯉の視線である。
「虎図」:空を見上げる人間くさい虎。松前藩が復領し、誇らしげな本人を表しているとも言われているそうだ。



■北海道立近代美術館「ざわめきの中へ 謎めくコレクションの打明け話」。
岸本裕躬「さよなら・・・母さん」:謎めいた人々は表情がゆがんだり、黒いものが顔にかかっていたりする。背景の赤はあの世を表しているのか。
三輪途道「月の舟」:月に住む天女の像として作られたもの。不思議な表情とポーズである。
片多徳郎「霹靂」:風神(男)と雷神(女)の人知を超えた夫婦喧嘩のような作品。

後は「拝啓、藤田嗣治様」と題した、フランク・シャーマンと藤田に関する展示をやっていた。なかなか見るものが多く、常設展側も充実している。

■三岸好太郎美術館「道化に魅せられて」。大体の作品を見ていると思うのだが、今回は順路のスタートが2階になっており、エレベータに乗るよう勧められる。珍しいスタートだ。

「三岸君の肖像(倉田三郎作)」:これは初めて見る作品だ。妙にまじめな三岸の顔である。
「横浜散策」:これ見たことあったかなあ。まるでジャングルのような横浜である。
「道化」:大原正志という大学時代北海道に暮らした絵画所蔵家が今回寄贈した作品とのこと。



「まあ、大体見てるんだよな」と思いながら軽めに流していると、今回、この「花」(通称「おばけの花」)が気になった。最初は分からんなあと思っても、ずっと見ているうちに気になりだす作品ってあるものだ。



この作品は額がとても良いことにも気が付いた。

身近なレジャー

2019年04月29日 12時33分27秒 | 食べ歩き
本日はゆっくり目に外出し、北海道大学総合博物館に向かいつつ昼食を取ることにしよう。調べてみると、ゴールデンウィーク中も中央食堂は開いているらしい。ということで、ちょうど昼時に食堂に行ってみると、大行列・大混雑だ。博物館に来ている親子連れも多いし、学食もここしか開いていないようだからな。

10連休の人も世の中にいるとはいえ、旅行にも行けず、帰省もままならない人たちが親子でこの無料の施設に来ているのかと思ったら、切なくなってきたが、考えて見たら大きなお世話かもしれない。私自身、旅行もせずにここに来ている訳だしな。

ならばと、向かいにあるセイコーマートに行ってみることにした。ここは2階に広い飲食コーナーがあるはずだ。最初にそちらを見に行くと、テラス席は家族連れですでに満席。室内の席はまだ空いているようなので、ここで妥協しよう。

1階に戻り、セイコーマート自慢のホットシェフから、かつ丼にしようかと思ったが、手に取った時の重量感があり過ぎたので、海苔弁鮭フライというのを手に取り、ドリンクも買おう。しかし、こちらもレジまで30人くらいの行列なのであった。まあ、ちょうど昼時だからな。

やっと昼食を購入し、2階に上がる。



海苔弁当の上に、鮭フライと目玉焼き。写真じゃ良く見えないが、昆布佃煮、切干大根、漬物がついている大変充実した弁当なのである。食べると、温かいこともあり、味はまあ良いだろう。ご飯のボリュームが少ないかと思われたが、食べ終わってみるとちょうど良かった。

ドリンクはまあ、天気も良いしアルコール飲料にしてみたが、コンビニで飲めるのは恐ろしいね。飲み足りないと思ったら酒もつまみも売るほどあるのだから。さすがに2杯目はやめておいたが。



北大内は除雪した雪を積み上げていたせいなのか、ところどころにまだ少し雪が残っていて、温かい日差しとは好対照であった。今日か明日には全部溶けてしまうように思える。