かつて大川慶次郎さんが秋の天皇賞をテンも速くて終いも速いレースだと言いましたが、それを言った年に勝ったのがテスコボーイ産駒のサクラユタカオーだったと記憶しています。毎日王冠と天皇賞を両方とも2着に2馬身以上の差をつけたレコードタイムでの快勝でした。先行して直線抜け出して後続を寄せ付けない本当に強い勝ち方で、栗毛の馬体も美しい名馬でした。
さて、今年のメンバーを見ると、先に行くのはおそらくキャプテントゥーレ。この馬が逃げる展開ではテンも速くとはなりそうもなく、全体に坦々とした流れから直線の瞬発力勝負ということになりそうで、勝ちタイムも去年みたいなことはなく、例年通りの1分58秒台というところでしょう。
G1馬がたくさん出ていますが、ウオッカの実績は群を抜いていて、普通に馬券を考えたらこの馬を外すわけにはいきません。東京コースとの相性から見ても、3着以内に来る可能性は非常に高いでしょうし、末脚の爆発力やゴール前での強さを考えると、勝つ可能性も相当に高いと思います。しかしウオッカも5歳で、天皇賞が24戦目。牝馬にしては調子の波が少ない方ですが、去年が0秒3差の4着だったドバイデューティーフリーが今年の春は1秒3差の7着でした。もしかしたら調子は緩やかな下降線にあって、去年の秋の天皇賞がウオッカの最高のパフォーマンスだったのかもしれません。少し心配ですが、競馬は一に格、二に調子ですから、平凡ですがやはりウオッカから買うのが正解でしょう。
秋の天皇賞は6歳以上は無条件で消したいところですが、春の荒れた馬場で毎日王冠のウオッカと同タイムでエプソムカップを勝ったシンゲンは、天皇賞がまだ16戦目と、使い減りしていない面と展開不問の末脚があるので対抗に。穴は4歳馬ですが、オーケンブルースリは距離不足とみて消し。逃げ粘るキャプテントゥーレと前走から持ち直したヤマニンキングリー、安田記念で不利がなければウオッカと好勝負をしていたとみられるスマイルジャックを買います。ドリームジャーニーは東京コースに実績がない上に、小柄な馬体に58キロを背負った瞬発力勝負がいかにも不利とみて消し。
◎ウオッカ
〇シンゲン
▲スマイルジャック
△キャプテントゥーレ
△ヤマニンキングリー
思い切って5頭に絞ってみましたが、まったく当たる気がしません。馬連を少しだけ。