ダートでしか走ったことのないスリーアベニューは、さすがに初挑戦の芝がGⅠでは荷が重過ぎました。17着惨敗。こういう馬券を買ったのは本当に久しぶりですが、外れ方が気持ちよすぎて、逆にまた馬券を買おうという気になりました。
それにしてもペールギュントは前走の中山記念のときに仕上がり十分で一発を警戒しなければならないかなと思いつつ買わなかったんですが、13着という結果にこの馬は当分来ないだろうなと思ってしまいました。1200mも走ったことがないし、買える材料はディープインパクト世代のサンデーサイレンス産駒ということだけでした。勝ったスズカフェニックスも同じくディープインパクト世代のサンデーサイレンス産駒で、中京記念をレコードで勝ったローゼンクロイツもそうでした。2002年生まれ。フェブラリーステークスのサンライズバッカスもディープインパクト世代です。
大橋巨泉がかなり昔に書いた馬券の本の中で、世代間の格差という考え方を披露していまして、私も予想するときにその考え方を参考にしています。強い世代というのはやはりあって、昔で言うとトウショウボーイ、テンポイント、グリーングラスの世代で、同世代の活躍馬はカシュウチカラ、ホクトボーイなどがいました。ディープインパクトの世代も前後の世代に比べるとレベルの差があるように感じます。メイショウサムソンの世代よりも明らかに上なんですね。ドリームパスポートには心配な材料です。
話は変わりますが、元国鉄が出しているスイカという先払いカードと私鉄地下鉄が最近売り出したパスモという先払いカードが相互に利用可能になったとのことで、マスコミが盛んに報じています。コマーシャルも時折見掛けます。いろんな種類があるようで、住んでいる沿線や近所にあるデパートやスーパーの種類、飛行機の利用頻度などでどういうパスモが得になるかが変わってくるそうです。インターネットで調べるとカードの比較一覧表を作成している人もいました。マイルが溜まる、ポイントが溜まる、デパートやスーパーで使えるといった点が評価基準のようでした。苦労して作ったページなんでしょうが、あまり役に立つ情報はありません。ただ、マイルを溜める人のことを「マイラー」と呼んでいたのには驚きました。おそらくシャネルを愛用する人をシャネラー、安室奈美恵の装いを真似る人をアムラーと呼んだのと同じようなつもりなんでしょうが、私のように競馬をやる人間からすると、マイラーとは1600mの距離を得意とする競走馬のことで、それ以外の何物でもありません。ま、競馬をやらない人にとってはどうでもいい話です。
スイカにしてもパスモにしても先払いカードですから購入した人が実際に使う使わないに関係なく、売る側は販売した段階で売上計上することができます。落としたり置き忘れたりしてもそれは買った人の責任ですから損失補填も必要なく、要するに売れば売るほど利益が上がる訳です。クレジットカードを使えば使うほどカード会社の利益が上がるのと同じです。定期券のように一回ごとの運賃が安くなるなら買う価値がありますが、パスモはパスネットと同じで買った分の金額しか使えません。パスモの定期券は便利そうに感じますが、たくさん先払いしている分、紛失したときの損失も大きい。改札をスムーズに出るためだけに、大きなリスクを背負うのは、どうなんでしょうか。リスクに見合うほど便利だったりお得だったりするんでしょうか? スイカもパスモも、英語でプリペイドカードなんて呼んでよさそうに見えますが、要は発行する側の利益と都合を押し付けているに過ぎません。流行っているからとか、よさそうだとかで簡単に飛びつく前に、少しは考えた方がいいかもしれないと思っています。