経済産業省が関東地区のショッピングセンターに通告をしてきています。
東京電力の管内では需要を15%抑制しろとのこと。そして電気事業法第27条を笠にきて、節電できないと電気の供給を制限するぞと言っています。これはまさに脅しです。
そしてショッピングセンターは各テナントに対して、少なくとも15%以上電気使用量を節約しろと通達を出してきています。なんだか上から下への上意下達が連続しているような図式です。中には35%削減しろと無茶を言うディベロッパーもいます。
(電気の使用制限等)第27条 経済産業大臣は、電気の需給の調整を行わなければ電気の供給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし、公共の利益を阻害するおそれがあると認められるときは、その事態を克服するため必要な限度において、政令で定めるところにより、使用電力量の限度、使用最大電力の限度、用途若しくは使用を停止すべき日時を定めて、一般電気事業者、特定電気事業者若しくは特定規模電気事業者の供給する電気の使用を制限し、又は受電電力の容量の限度を定めて、一般電気事業者からの受電を制限することができる。
ショッピングセンターはこの通告を盾にして、何かと消費電力の削減に走っているフシがあり、共用部の電球の間引きはもちろんのこと、上りのエスカレータの停止などは当然のように行なわれています。中にはトイレのエアダスターの電源を切っているショッピングセンターもありました。衛生管理など、どうでもいいということでしょうね。
経済産業省もひどいけれども、節電ムードをいいことに経費削減に走るショッピングセンターもほめられたものではありません。階段を上り下りする年寄りを見ていると、本当に気の毒です。それにベビーバギーのお母さん。年寄りや赤ん坊連れはショッピングセンターに来るなということなのでしょうか。
エアダスターは衛生のために存在していることを知らないのでしょうか。せっかく手を洗っても汚染されたハンカチやタオルで手を拭くと元の木阿弥です。
ショッピングセンターのテナントである私の会社の店舗も、次のような方向で対応することになりました。
・エアコンはなるべくつけない。苦情が発生したときだけ、28℃か29℃で運転する。風量は必ず弱にする。
・エアコンのオーバーホールなどはせず、故障したら節電を余儀なくされていることを言い訳にして乗り切る。修理はしない。
・電球を発光ダイオードに替えると費用がかかるので、現状のままで電球を間引きして、どうしても必要な電球だけにする。暗いという苦情があっても、節電にご協力をお願いしますと言い訳をする。
・ネオンやサンプルケース、看板などの明かりはつけない。節電だからしょうがない。
・開店前や閉店後は必要最低限の電力のみ使用する。これは節電でなくても当然の話。
・準備が間に合うぎりぎりの時刻に出勤して、閉店後はすみやかに退店する。
赤信号、みんなで渡れば怖くないといったところでしょうか。こんな通達を出すのは嫌だなあ。