魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ハクセンスズメダイ

2022年10月19日 23時48分35秒 | 魚介類飼育(海水)

毎年訪れるタイドプール、その中に今年は初めて見るスズメダイを発見。スズメダイ科のハクセンスズメダイである。

ハクセンスズメダイは、和歌山や琉球列島では珍しくない種のようであるが、高知のタイドプールでは初めてで珍しいかもしれない。サンゴ礁の礁湖よりも、荒磯のような場所を好む。そのため数が少ないのだと思われる。分布域は極めて広く、日本近海~インドー太平洋(紅海を含む)に広く分布する。ただしハワイ諸島など、生息しない地域もある。

藻類をおもに捕食していて、餌場で縄張りをつくる。そのため気性が激しいので注意。かわいいしきれいなので持ち帰ってしまいやすいが、このような注意点がある。我が家の水槽では別のスズメダイと争っていた。結構小さくても気性が激しいようだ。しかし一度持ち帰ってしまった以上逃がすわけにいかない。ある程度そだったら単独飼育になるだろう。なお、藻類を捕食する本種ではあるが水槽内ではなんでも食べるのでご安心を。配合飼料も水槽にいれた翌日からばくばく食い始めた。

本種は幼魚のうちは大きな目玉模様(眼状斑)がある。チョウチョウウオのそれと同様に、弱い頭などを守るためにあるのだと思われる。ただし成長するに従い、目玉模様はなくなり、体色の白色横帯も薄くなってしまうようである。スズメダイの仲間は本種のほかにもメガネスズメダイやアイスズメダイなど、幼魚のうちにだけこの目玉模様を有する種が多い。本種はイシガキスズメダイ属という属に含められているが、この属はクロソラスズメダイ属と見分けるのが困難だという。おそらくこの2属は同属として扱われるべきであろう。磯釣りでは全長10cm近くあるような大きいのが釣れることがあるが、日本ではほとんど食用にはされていない。

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