今日も忙しいのでパパパッと行きます。クラゲウオも2021年以来、久々に入手できた。スズキ目・イボダイ亜目・エボシダイ科・スジハナビラウオ属の魚である。その名の通り、主に幼魚期にクラゲにつく習性があるが、成魚は海底で見られるという。
クラゲウオの頭部
同じ属のハナビラウオと比べると鱗が大きく数が少ない(というよりはハナビラウオの鱗の数の多さはこの属としては異端であろう)。クラゲウオは側線鱗数が45前後と少ないが、ハナビラウオだと120前後である。シマハナビラウオは側線鱗数が67~70と多く、クラゲウオと見分けられる。また、吻はクラゲウオは短く、シマハナビラウオのほうはやや長いので見分けられる。クラゲウオやシマハナビラウオでは頭部背面の鱗域の両側に無鱗域があるが、日本産のもう1種スジハナビラウオではその無鱗域はないので見分けられる。
日本産のスジハナビラウオ属は4種からなるが、残念ながらシマハナビラウオだけは入手出来ておらず、魚のぶろぐでも掲載はできていない。クラゲウオの分布域は千葉県から鹿児島県の太平洋岸、能登半島、九州北岸、五島列島~台湾、三大洋の暖海域、シマハナビラウオは千島列島から九州、兵庫県浜坂などで得られているが、幼魚が多く成魚は極めてまれなようである。
クラゲウオは外洋性のようで決して普通種、とはいいがたいが、それでも何回かは見ている。前回2021年も長崎沖の旋網で獲れたもので、その時は刺身にして食べた。今回はやや鮮度が落ちてしまっていたので揚げ物にして食べたが、味はあまりない。刺身は美味しかったので期待していただけに残念である。なお、この個体もキンメダマシやらムロアジやらマルアジやらと一緒に入って来たものであるが、残念ながらこれがメインの魚ではない。もっと、もーっとすごいのが来たのだ。クラゲウオが好きです、でも〇〇〇〇はもーっとすきです!
今回のクラゲウオも長崎県マルホウ水産 「魚喰民族」石田拓治さんより。いつもありがとうございます。
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