フィギュアスケート・ジュニアグランプリ(JGP)シリーズ第3戦、アメリカ大会が開幕
最初は男子ショートプログラム(ジャッジスコア)、再生リスト。山本草太、須本光希が登場!
3 山本草太 SP:65.11(2)
「ポエタ」♪ 今大会優勝候補の一人だが、早い滑走順を引いた。宮本賢二振付のフラメンコで、髪をポマードで固めて大人の雰囲気を醸し出す。冒頭のアクセルがパンクで1回転に しかしルッツ・トウ3-3、3回転フリップは軽やか。激しいリズムを刻むステップでは、腕や指先、頭の動かし方など、細かいところまで神経を使って表現した。
ミスがあってこの得点、演技構成点も満遍なく評価をもらっている。フリー頑張ろう
4 ダニール・ベルナディネル(ロシア) SP:61.35(5)
「Cornish Rhapsody」♪ スロバキア大会に続いて、早くも2試合目に出場。ダブルアクセル、ルッツ・トウ3-3と安定して決める。フリップはエッジエラーeがついてしまったのが惜しい。姿勢に工夫のあるスピンは3つともレベル4、スピード感のあるステップも見せて、前回よりいい点が出た。
11 須本光希 SP:56.35(9)
「Paganini 5」♪ 打ち込みの入るアレンジでバイオリンがエネルギッシュな曲。ルッツ・トウ3-3、きれいなスプレッドイーグルからのダブルアクセルが決まる。丁寧にスピンをこなし、ステップのスピード感も悪くない。3回転フリップも決まって、翼を広げるようなフィニッシュポーズ。
14歳の中3。ジュニアに上がった昨季は西日本で14位と全日本ジュニアに進めなかったが、全国中学校スケート大会で5位と健闘。今季はアジアンオープントロフィーのジュニアで優勝と急成長している。
まだまだ淡々と滑っている感じだけど、これからが楽しみな選手。フリーでもアジアンオープンよりいいスコアを出して、順位を上げられるといいな
13 ヤロスラフ・パニオット(ウクライナ) SP:62.25(4)
「Maybe I, Maybe You」♪ 17歳だけど、すでにヨーロッパ選手権と世界選手権に出場して、ウクライナの第一人者になっている。トリプルアクセルを頑張って着氷、フリップとルッツは両手を上げて跳んだ。つなぎの動きや細かい動作での表現力は、経験を積んでいるだけのものがある。
16 ネイサン・チェン(アメリカ) SP:77.13(1)
マイケル・ジャクソン・メドレー♪ 昨季のプログラムをさらに練り上げてきた。トリプルアクセル完璧 踊りまくるステップのムーンウォークで歓声が起こる。後半のルッツ・トウ3-3、フリップも余裕。当然のように高得点を叩き出した。
スピンで意外とレベルが取れてなかったが、そこを修正してきたら80点台もあるのか インタビューで昨季悩まされた怪我についてきかれ、「ほとんどは成長痛でだいたい治った」ような話をしていた。今季ジュニアの中心になりそう。
18 アンソニー・バウチャー(アメリカ) SP:62.32(3)
「ゴッドファーザー」♪ 初めて見る選手だと思ったら、国際大会初出場らしい。体格どおりの大きな動きで、ルッツ・トウ3-3、フリップと決める。アクセルはダブルだが、ゆったり動いていても映える。スケーティングにも安定感。
現在18歳、昨季全米ジュニアで9位。アフリカ系は少ないので、ちょっと目立つ。フリーがどこまでできるか。
22 トモキ・ヒワタシ(アメリカ) SP:59.84(6)
「I Feel Good」ジェームス・ブラウン♪ こちらは明らかに日系というか日本人? もしかすると日本国内の大会に出場した経験もあるかも。まだ小柄だが、切れよくルッツ・トウ3-3を着氷。フリップはパンク でも元気よく踊っていた。
得点には口惜しそうだが、全米ジュニア5位の実力をフリーで発揮できるか。
結果、ネイサン・チェンが2位以下に大差をつけてトップに立ち、2位山本草太、3位バウチャー、4位パニオットと5位ベルナディルも60点越えと高レベルの争い。須本光希は9位につけた。
ヨーロッパ選手権10位のダニエル・サモヒン(イスラエル)はトリプルアクセル転倒などが響いて7位。19歳でJGPデビューのニコラス・ヴルドルジャク(クロアチア)も悪くなかった。フリーの熱い戦いに期待