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フィギュアスケートに関して思うこと

2024年03月31日 04時00分20秒 | フィギュアスケート

 今シーズンを振り返りながら、常々・改めて、思うことあれこれ。

・国際大会派遣が減った
 細かく数えたわけではないが、チャレンジャーシリーズとか、年明けのB級大会に派遣される数が減っているように思う。特にペアとアイスダンスは、元々少ないのがさらに少なかった気がする。
 小松原組は年内のチャレンジャーシリーズを敢えて希望していなかったそうで、時間をかけて調子を上げたのが四大陸での好成績につながり、作戦は成功だったと言える。ただ試合数が少なかった分、ワールドスタンディングのポイント上積みが少なく、世界選手権リズムダンスの滑走順には不利になったのではないだろうか。
 四大陸の後、チャレンジカップはエントリーできたはず。“うたまさ”吉田唄菜/森田真沙也組、“あずしん”田中梓沙/西山真瑚組も、今後の経験のためにエントリーすれば良かったと思う。
 ジュニアの“さらあつ”岸本彩良/田村篤彦組も、全日本ジュニアの後は試合がないまま、世界ジュニアに出場した。試合勘みたいなものが、ちょっと鈍っていたのでは? “かほゆう”山下珂歩/永田裕人組をバヴァリアンオープンに派遣したんだから、一緒にエントリーすればよかったのに。
 今季からジュニアも、B級国際大会でワールドスタンディングのポイントが付くようになった。世界ジュニアの滑走順が少しでも有利になるようにする意味もある。
 ・・・日本スケート連盟、お金ないのかな

・両手上げジャンプ
 いわゆるタノジャンプ。ほとんど全部のジャンプを両手上げで跳ぶ選手がいる。成功すればいいんだけど、ジャンプ不調で何度もミスが出るようだと、見ていてイライラするのは私だけ?
 以前は両手上げ・片手上げが「難しい姿勢」として高いGOEがもらえた。現在は「踏切から着氷までの身体の姿勢が非常によい」としての評価になっている。「難しい」の評価をやめたのは、常に両手を上げるジャンプで練習しているなら、その選手にとって「難しい」わけではないからだろう。
 確かに、両手をまっすぐ上げ跳ぶと体がピンと伸びて、美しい姿勢に見える。しかし、手を上げなければ跳べなくなっているとしたら、それはいいことだろうか。ミスした時、普通の姿勢だったら着氷できたのかな?とつい思ってしまう。
 「同じ種類のジャンプで手を上げる姿勢を評価するのはプログラム中1回のみ」なんて規定するのは難しいかな スピンのレベルで「プログラム中1回のみ」と指定されているフィーチャーはテクニカルスペシャリストが判定する。しかしジャンプの姿勢がよいかどうかはジャッジが見ることなので、ちょっと無理か。
 タノジャンプは、成功確率との兼ね合いで選手本人が決めればいいとしても、プログラム全体の中のアクセントとして取り入れたほうがカッコいいと思うのは私だけ

・演技構成点(Program Component Score)の刻み
 常々不思議に思っているんだけど、ジャッジがつける点数、なぜ0.25点刻みなのか。0.10点刻みでもよくない
 7.75?もう少し上?でも8.00は高い?と迷ったとき、7.80や7.90をつけることができたら、より正確になるのでは。
 今季から、演技構成点の項目が3つに減り、係数が大きくなった。男子SPは1.67、FSは3.33。女子SP1.33、FSは2.67。項目平均が0.25点違うと、男子はSPで0.42、FSで0.83の差、女子はSPで0.33、FSで0.67の差になる。0.0いくつを争う接戦になった時、この差は大きい。
 これも思ってるのは私だけだろうか。

・レベルのある要素
 ジャンプ偏重になりやすい男女シングルで、スピンやステップをもっと評価するべきという意見は以前からある。スピンとステップの基礎点を上げる方向に行くだろうか。
 私は、基礎点を上げた上でレベル間の差を大きくしたらいいと思う。これはアイスダンスでも必須だ! 組んで日が浅いカップルはなかなかPCSが上がらないが、技術点で上に行けるとあれば、しっかり基礎技術を身につけるモチベーションになると思う。

 等々、思いを書き連ねてみました

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バックフリップってどうよ?

2024年03月31日 01時47分40秒 | フィギュアスケート

 やりやがったな、と思った。
 世界フィギュアスケート選手権2024、男子フリーでアダム・シャオ・イム・ファ(フランス)がバックフリップを行った。Illegal element/movement(禁止された要素・ムーブメント)として2点減点されている。
 ヨーロッパ選手権のフリーでバックフリップをやって話題になった。日本では否定的な意見が多かったと思う。長野オリンピックでバックフリップをやったスルヤ・ボナリーの意見やISUが検討中という話がNumberの記事になっている。
 このブログでも私の意見を書いてみたが(明知故犯先駆者も懸念)、世界選手権のフリーを見た限り、観客は喜んでいたようだ。またジャッジもコレオシークエンスのGOEに5をつけた人が3人いて、鍵山優真と同じ2.0点を獲得しているので、高く評価されているようだ。
 否定的な意見には:
・危険だから禁止されている。減点2ではなく失格にするべき
・氷に大きく傷をつけて、その後の滑走者に影響がある
 ヨーロッパ選手権の時は「減点されても余裕で勝てるからやったのは他の選手たちに失礼」という意見があったが、今回はショートプログラムで出遅れ「まさかメダルに届くとは思わなかったので」と言っている。この点はバックフリップ自体の良し悪しより、競技に臨む態度を批判されそうなところだ。
 肯定的な意見をまとめると:
・ルールに従って2点減点されているのだから、それ以上責めることはない
・危険というが、4回転やそのほかの要素も同様に危険。ちゃんとできるなら問題ない
・氷に穴があくというが、4回転ジャンプの着氷でも同様
などなど。「禁止といっても減点2程度なら、ISUは本気で禁止しているわけではないのでは」という意見もあった。
 減点覚悟で禁止されていることを続けたという点で、ミーシャ・ジーがボーカル入り楽曲を使った例が引き合いに出されるが、危険かどうかや氷および他の選手への影響は関係ないので、比較はできない。

 ISUはどんな結論を出すだろうか。なんとなく、ここまでの流れを見ていると、解禁しそうな気がする。
 ただし、どの程度危険か(または危険ではないのか)、着氷時の氷の損傷程度と次の滑走者への影響は、ちゃんと検証すべきだろう。
 そのうえで解禁するなら「シニアのフリー、コレオシークエンスのみで可能」が妥当だと思う。同時に「リンクにほかの人がいるところで行ったら失格」とすべきだと思う。公式練習、6分間練習、演技終了後フラワーガール/ボーイたちがプレゼントを集めている状況などだ。
 また、氷に次の滑走者に影響があるほどの損傷を与えた場合、次の滑走者は氷のメンテナンス(バケツの氷を持ってきて手で埋めるやつ)を要求できるようにしたらいい。

 実際に解禁されたら、どのくらいの選手が取り入れるだろうか。怪我なく習得できる選手がどのくらいいるか。運動能力の高い選手が軒並みやるようになったら、今ほど盛り上がらないかもしれない(今、やると盛り上がるのは、禁止要素を敢えてやるというスリルの部分もある)。
 何人もやるようになったら、完成度を比較されるだろう。正直、アダム・シャオ・イム・ファのバックフリップは着氷が前かがみで、それほど美しくない。女子でもっときれいにやる人が出るかもしれない。となると、GOEが思ったより高くならない、なんてことになったりして?
 ジャッジも「音楽に合っている」「プログラムに合っている」かどうかを判断すると、バックフリップ=高いGOEにならないかもしれない(というか、そうすべきだと思う)。どうしてもバックフリップを入れたかったら、コレオシークエンスのパートに使う曲は合わせる必要が出てくるかも。
 解禁したら、ジュニアの選手たちが練習したがるだろう。ジュニアでは引き続き禁止にするべきだと思うが、練習したら若い選手のほうが簡単にできるかもしれない。それで怪我人が続出したら怖い
 結局、練習してみたけど習得できなくて競技に入れない人が多く、競技で実施する人は数人に限られるのではないだろうか。逆に実施する人は毎回やることを期待され、調子が悪くてもやらざるを得ず、やってみたら出来が悪かった、転倒した、最悪怪我をした、なんて結果もあり得る。
 解禁したけど怪我人が続出するようなら、前より厳しい禁止(失格など)になる可能性もある。そうなったら元の木阿弥

 私としては、、、競技では別に見たくはない。解禁された場合、カッコよく決まったら拍手するし、ダサかったら拍手しない。禁止が続く場合、やったらブーイングかな。

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