平沼赳夫元経済産業相、与謝野馨元財務相の新党の名前が「たちあがれ日本」と決まった。鳩山由紀夫首相や民主党が、コスモポリタン的なことを口にしているのに対して、アンチテーゼを提出したのである。今こそかけがえのない祖国日本が復活しなくてはならないからだ。歴史や伝統を踏まえた政治こそが求められているのである。石原慎太郎都知事も加わったといわれるが、日本という言葉の響きに、熱いものがこみあげてならない。党名に国名があるだけで、共感を覚えのは、やはり日本人だからだろう。日本が日本であることによって、世界に向けた情報を発信できるし、国際的な貢献も可能となるのだ。国家を否定し、国民のことを第一に考えない鳩山政権は、かえって諸外国から相手にされないのである。そして、その党名を知った瞬間に、西田幾多郎の一文が脳裏をよぎってならなかった。「我国に於ては復古ということは、いつも維新と云うことであった。過去に還ることは単に過去に還ることではなく、永遠の今の自己限定として一歩前に踏み出すことであった」(『日本文化の問題』)。「たちあがれ日本」というのは、立ち返るべき日本を思い起こすことであり、それによって「昔の制度文物に返ると云うことではなく、逆に新たなる世界へ踏み出す」(同)という意味がこめられているのだ。多くの日本人を奮い立たせる力がみなぎっている。還るべき日本があるからこそ、幾多の困難を乗り越えて、日本人は新たな一歩を前に踏み出すことができたのだ。党名からしても、その精神を受け継ごうとするわけだから、新党に期待が集まるのはあたりまえだ。
←応援のクリックをお願いします。