中国海軍の挑発行為はあまりにも目に余る。哨戒飛行中の海上自衛隊のP3C哨戒機に対し、駆逐艦が速射砲の照準を合わせたというのだから、戦闘行動の一歩手前である。警備中の警察官に対して、強盗が銃を向けてきたのと、まったく同じではないか。中国海軍は、どこまでが日本の許容範囲かを瀬踏みしているのだろう。中国に媚びてばかりいる民主党政治では、毅然とした対応をとれるわけもなく、かえって、どこから情報がもれたかを騒ぐだけだろう。防衛の任にあたっている第一線の自衛官は、鳩山由紀夫首相の命令で動くしかないが、国民の生命や財産を守るためには、売国的な政権に背を向けるときがくるかも知れない。それほどまでに、日本は危機に直面しているのである。それにもかかわらず、民主党政治はお粗末そのものだ。米軍の海兵隊を厄介者扱いにして、かえって中国海軍に付け入れ隙を与えているからだ。普天間基地の移設先をどこにするかは、安全保障上の観点が重視されなくてはならない。しかし、鳩山政権は、そうした議論をせずに、どこに押し付けるかということばかりだ。それではどこも反対に回るはずだ。説得するには、説得するだけの材料が必要なのである。前政権で合意した案を若干修正するのが建設てきだと思うが、一度失った信頼を取り戻すのは、並大抵のことはなく、至難のわざなのである。
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