いよいよ敵が見えてきたのではなかろうか。自民党の谷垣禎一総裁が、ビデオを世に出した海保職員について「2・26事件の青年将校を引き合いに出して批判した」との記事が、ネットの産経ニュースで流れた。もし谷垣総裁がそんなことを口にしたのであれば、自民党も民主党と同罪である。以前から谷垣と官房長官の千谷由人の間には、太いパイプがあるとみられていた。チャイナスクール出身で、中共に近い自民党の加藤紘一の影もちらついてならない。あえて批判されるのを覚悟で発言したのは、自民党を割って、民主党との連立を策しているからだろう。谷垣を中心とした勢力は、護憲派ということでは、民主党とそれほど違いはない。しかし、そんなことがまかり通れば、日本は本当に亡国の道を辿るしかない。永住外国人の地方参政権付与法案は国会で成立するだろうし、中共による日本支配の野望を阻止するのは、はなはだ難しくなってしまうからだ。三島由紀夫の小説『奔馬』のなかで、憂国の志士飯沼勲の心を刺したのは、大塩平八郎の「身の死するを恐れず、ただ心の死するを恐るるなり」という一言であった。三島自身が決起したときに「命よりも大切なものがあるんだ」と叫んだ言葉と同じである。国のかたちが破壊され、「心の死する」ような状態になれば、三島ではないが、最後の手段を講じる以外になくなる。そこまで日本は追い詰められつつあり、まずは海保職員を守れるかどうかなのである。
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