今日は線量計を持って新潟市の近くまで出かけてきた。私がインターネットで注文したウクライナ製の線量計を用いたが、誤差の範囲は15パーセント程度で、かなり精度は高いといわれている。いずれも1時間あたりで、喜多方市では0・13マイクロシーベルト。西会津町では0・11マイクロシーベルト。県境を越えた新潟県の阿賀町津川では0・1マイクロシーベルト。五泉市の安田インターの近くで0・09マイクロシーベルトとなり、阿賀野市水原においても、その数字は変わりがなかった。福島第一原発による放射性物質による汚染は、かなり広範囲にわたっているのを実感したが、それでも、新潟県側に一歩出れば、そこは安全地帯なのである。0・1マイクロシーベルト程度では、内部被曝を考慮に入れなければ、国が法的に定めている年間1ミリシーベルトは超えることはないからだ。2日ほど前には会津盆地を計測して回った。予想した通り、湯川村などのホットスポットはかなり高い数字を記録した。1時間あたり1マイクロシーベルトを超える福島市や郡山市と比べると格段に低いが、警戒するに越したことはない。福島県西部の大部分を占める会津は、まずは自分たちの足元を確認し、その上で中通り、浜通りの応援をすべきだろう。それにしても、国、県の対応は遅すぎるし、その指示を待っている市町村というのは、あまりにも無責任だ。
福島の食べ物はまったく安全だ、と言いふらしていた連中は一体どう考えているのだろう。msn.産経ニュースによると、昨日、東京都が南相馬産の牛肉からセシウムを検出し、それは食品衛生法の暫定基準値を約5倍上回ったという。それを受けて、福島県は南相馬市に出荷自粛を要請したほか、厚生労働省も、福島県やその隣接県に牛肉検査の強化を求めた。とくに、福島県東部の阿武隈山地では牛を飼っている農家が多く、乳牛だけでなく肉牛にまで影響が出てくれば、死活問題ではなかろうか。それにしても、国、県は一体何をしていたのだろう。今回の場合も、福島県だけでは食品の検査が追いつかないので、厚生労働省の依頼で東京都が行ったというが、そこにこそ県は、予算も人員も割くべきではないだろうか。もっとも気になるのは、福島県内の学校給食がどうなっているかだ。内部被曝を防ぐためにも、地産地消という考え方は改めて、今こそ食の安全を優先すべきだろう。農家を救うために、地元のものを食べようというのは、50歳以上の世代が引き受ければいいのであって、子供たちに犠牲を強いるのは、大きな間違いだ。民主党政権も、政局にかまけて、真面目に取り組む気がないようだし、もうここまでなれば、人災以外の何物でもない。