草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

国益を重視した実際家が結集したのが日本の保守だ!

2011年11月07日 | 思想家

 民主党にも自民党にも保守を名乗る人たちがいるが、保守と革新の違いを説明することは、簡単なようで難しい。 とくに、日本の場合は、西洋とは少し違っている。高坂正堯が日本の保守政治家について、「これらの人々は、保守というよりも実際家であった。実際に工業化をやるために必要な妥協、欧米のモデルを日本にいかに適用するかという、妥協の才能があった。それが日本の保守である」(『豊かさの試練』)と書いている。これに対して、「欧米のモデルに合わせて、日本という国がいかに遅れているか」(『同』)というのを力説するのが革新であった。革新政治家やインテリが、日本で個人主義が発達しないことを取り上げて、ことさら後進性を問題にしたのは、欧米のモデルを絶対視したからだ。ただ、そうした保守革新の対決の構図は、1980年前後に一時ぼやけたこともあったが、アメリカをモデルにした市場原理主義者が表舞台に出てきたことで、平成の世になってまた、過去の亡霊が徘徊し出したのである。高坂の言い方を借りるならば、彼らこそ革新なのである。にもかかわらず、勝手に保守を自称したのだから、混乱してあたりまえだ。どこまでも「実際家」であり、国益をまず第一に考えたのが日本の保守であるというのを、私たちはもう一度思い起こすべきではなかろうか。

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国民挙げて今上陛下の一日も早いご快癒を祈願しよう!

2011年11月07日 | 思想家

 昨日、天皇陛下が風邪で入院されたという報道は、私たち日本国民にとって衝撃的なことであり、民草の一人として、一日も早いご快癒を願わずにはおられない。とくに、民主党政権になって日本の政治は混乱しているが、それでも日本国が秩序を保っていられるのは、政治を超越した権威として、天皇がおられるからである。前立腺のご病気であるにもかかわらず、東日本大震災の被災地にお出かけになられたのは、ありがたくも、国民のことを第一にお考えになられたからだろう。昭和天皇のご容体が案じられたときには、皇居や宮内庁の施設で行われたご平癒祈願記帳所には長蛇の列ができ、その数は500万人も達した。日本という国柄は、君主国家であり、それか古代から平成の世まで連綿と続いてきたのである。だからこそ、天皇陛下は即位後に「大行天皇のご遺徳に深く思いをいたし」という言葉をお述べになられたのだ。また天皇陛下は、若い頃に福澤諭吉の「帝室論」を学ばれたともいわれるが、江藤淳が「帝室は政争の局外、政治の葛藤の外に在る、聖なる一点でありつづけ、超然として尊厳神聖を保たれるべきである」(大原康男著『平成の天皇』収録の大原と江藤との対談「昭和史を貫く心」)と解釈しているように、そこでは聖なる存在としての天皇を問題にしており、間違っても開かれた天皇制などということは、一言も述べていない。日本人が最後に死守すべきは天皇陛下である。「天皇陛下万歳」を三島由紀夫が叫んで自刃したのは、その深い意味を理解していたからではないかと思う。

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