草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

普通の顔をした凡庸な政治家では危機を乗り切ることができない!

2016年01月18日 | 思想家

江藤淳が「政治家の顔」というエッセイを書いている。今の政治家は与野党を問わず、ぜひこのエッセイを読むべきだろう。もっとも酷かったのは、非自民連立政権や民主党政権のときであった。あのときの首相や閣僚には非凡な顔をしている人がいなかった。だから、日本の政治は駄目になったのである。政治家は主義主張だけではないのである▼安倍内閣が誕生して少しは様相が変わった。安倍首相はまもとな方に属する。難しい判断を迫られたときには、国のトップは孤独な決断を迫られるのである。それに耐えられるかどうかなのである▼江藤は本当の政治家らしい政治家の顔として佐藤栄作や河野一郎を挙げている。「佐藤栄作や河野一郎にあって、平成の政治家に欠けているものは、国は滅びるし、人は必ず死ぬ、という感覚である。国は繁栄の絶頂期にあって亡びることがあり、人はいつ何時死ぬかわからない。この自覚が人を畏れさせ、非凡にする。その非凡さは、必ず顔にあらわれる。逆にいえば、この自覚を持たぬ政治家が、いつの間にか〝普通の人〟の顔になっているのである」▼国家にも個人にも終わりがあるからこそ、最善を日々尽くさなくてはならないのである。そんな政治家がほどんどいなくなったから、日本の政治は漂流してしまったのだ。政治家は顔が大事なのであり、普通の顔をした凡庸の政治家では危機を乗り切ることはできないのである。

  

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