自分の国のタンカーを我が国が守るのは当然であり、他国に頼ってはいられないのである。共同通信が17、18の両日実施した電話世論調査によると、「トランプ政権の協力要請を踏まえ、自衛隊を『中東に派遣すべき』」と回答した人は28・%で、「派遣すべきではない」は57・1%であった。そもそも「トランプ政権の協力要請」という質問自体が問題である。あたかもアメリカのために、自衛隊が傭兵として使われるかのような印象操作が行われているからだ▼我が国の石油の中東への依存度は高く、2017年で87・3%にも達する。まさしく今の繁栄は中東によって支えられているのだ。国益の観点からも、有志連合への参加を検討すべきである。この件をめぐっては、岩屋毅防衛相が煮え切らない発言を繰り返しており、それが国民に誤解を与えているのではないだろうか。安倍内閣は優柔不断であってはならず、決断を避けてはならない▼戦後の日本では、安全保障を論じることがタブー視されてきた。憲法9条があれば平和は維持されるとの、とんでもないお花畑がまかり通ってきた。時には日本人が血を流してでも、国益を守らなければならない場合だってあるのだ。我が国の石油の備蓄は208日分である。危機の到来を阻止するための努力を、私たちは軽んじてはならないのである。
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