草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

ファシズムの思想的水準の高さを認めて批判した広松渉!

2019年08月20日 | 思想家

ファシズムを取るに足らぬものと決めつけるのは、とんでもない間違いだ。新左翼のイデオローグであった広松渉は『日本の将来』2号に掲載された「全体主義イデオロギーの陥穽」のなかで、「ファシズムは、果たして水準以下的な思想であろうか?近代合理主義や近代デモクラシーに安住している凡百の“思想”よりも、それは却って思想的水準が高いのではないか?そして、現に、人々はそれと知らずして、ファシズムの全体主義思想の核心を、昨今では暗々裡に受け容れてしまっているのではないか」と厳しく戒めたのである▼広松は「ファシズムとは非合理な狂気の支配であり、大衆ヒステリーの一種であり、云々」との見方をしない。イタリアやドイツにおいては、クローチェ、ハイデッガー、カール・シュミットらが支持したのである。広松は大衆運動を組織化した点も重視する。「ファシズムは既成の議会制民主主義を真っ向から批判しつつ、しかも経済機構の再編をめぐって一連の“社会主義的”な要求すら掲げ、政権奪取にいたる過程では〝革命的〟大衆運動を下から組織したのであって、ファシズムの運動はさながら〝新しい〟思想が『大衆をつかむことにおいて物質的な力となった』かの観がある」とまで書いたのである▼ファシズムは戦争に負けたから粉砕されたのであって、敗北しなければ今も存続していた可能性がある。馬鹿にできる相手ではないのである。

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安倍首相の消費増税や北朝鮮の脅威無視の政策は大問題だ!

2019年08月20日 | 政局

安倍首相は一体何を考えているのだろう。韓国に対して毅然たる態度を取ったのは評価するが、世界経済が危うくなっている中で消費増税を断行し、我が国の脅威である北朝鮮の短距離弾道ミサイルにもだんまりである。それでよいと思っているのだろうか。あまりにも楽観的過ぎるのではないか▼ここで景気が悪くなれば、国民の支持もおぼつかなくなる。安全保障の面でも抜本的な見直しが迫られている。我が国のミサイル防衛システムでは対抗できないのであれば、正直に国民に語るべきであり、核武装についての議論も封印してはならない。もはや憲法改正は難しくなっているのではないか。自民党内ですら反対する意見が根強い。公明党が納得するとも思われない▼韓国とのことにしても、外務省の意見を聞いて元の木阿弥になる危険性がある。これまで何度も騙されてきたのであり、その愚を繰り返してはならない。戦後レジームからの脱却とは、アメリカからも自立を意味したはずだ。役に立たない兵器を買わされるのではなく、必要なものを日本が独自で開発すべきである。コストがかかっても、自国製がベストである。日本国民は愚かではない。安倍首相に気概があるかどうかなのである。東アジアは激動期を迎えており、明日何が起きるか見当が付かない。これまで通り安倍首相を信じていいのだろうか。

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N国党やれいわ新選組の登場で「大衆運動」の時代に突入!

2019年08月20日 | 思想家

N国党やれいわ新選組の登場によって、日本の政治も様変わりすることになるだろう。世の中に不満を持っている者たちの受け皿としては、これまでの野党では意味をなさないからである。いよいよ「大衆運動」の時代に突入したのである▼エリック・ホッファーは「人びとがある大衆運動に参加したがっているとき、彼らは、ふつう効果的な運動なら何にでも参加したがっているのであり、なにも特別な主義と計画とをもった一つの運動にたいしてだけ参加したいと思っているのではない」(『大衆運動』高根正昭訳)と書いていた▼N国党もれいわ新選組も、イデオロギーの問題ではないのである。いくら立花孝志や山本太郎が支離滅裂なことを口にしても、驚くにはあたらない。その方がより効果的なのである。ホッファーによれば「ヒトラー以前のドイツでは、不安をもっている青年が共産主義者になるか、ナチス党に参加するかは、五分五分の場合が多かった」(『同』)のである▼「大衆運動」に参加する者たちは、世の中を変革することで、自分も変わることができ、新たな出発点に立つことを望んでいるのだ。その思いが人びとを駆り立てるのである。大きな力を持てるかどうかは、不満分子がどれだけいるかなのであり、かつてはナチスや共産党が自らの組織拡大に利用したのだった。変革のエネルギーは「大衆運動」抜きには語れないのである。

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