情報はタダ同然に手に入るはずであったのに、ここにきて雲行きが変わってきた。メインストリート・メディアの新聞が、自分たちのネットでの記事を有料化し、金を払わないと読めなくなっているからだ。新聞が売れなくなり、テレビで視聴率が取れなくなると、それしか生き残りの方法はないと思っているのだろう。新聞の購読料よりは安いとしても、そこまでする必要があるのだろうか▼保守の産経新聞まで同じことをしているのは、あまりにも情けない。無料で記事を読んでもらった方が、はるかに影響力は大きいはずだ。朝日新聞、岩波書店、NHKの権威がなくなっているのは、自分たちを絶対視し、国民を指導していると勘違いしているからだ。偏向報道をしているばかりか、伝えるべきニュースを伝えていない。金を払ってまで求めたい情報などないのであり、著名人のブログやまとめサイトで十分なのである▼情報分析能力は、個人の間でもバラツキがある。公文俊平が予言したような智者の登場によって、言論空間は一変されてしまった。もはやこれまでの権威は意味をなさない。肩書だけでは勝負できないのだ。多くの人からアクセスされる媒体は、使用者から料金をもらうのではなく、そこでの広告収入でまかなうべきで、その方が利益が出るのではないだろうか。情報や知識の囲い込みは無駄な抵抗である。なぜそのことにメインストリート・メディアは気が付かないのだろう。
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