東京電力福島第一原発の事故が起きてから8年が経過したが、あのときの民主党政権の対応はあまりにも酷かった。官房長官であった枝野幸男の「ただちに健康に害はない」との言葉は、今も耳に残っている。原発のある周辺よりも、川俣町の山木屋地区や福島市の渡地区が深刻な事態になっているにもかかわらず、事を荒立てたくないということで、避難が遅れてしまったのである▼とくに山木屋地区については、5年近く経ってから、近藤昭彦が「里山の放射能汚染の実態と復興への課題―川俣まち山木屋地区における帰還に向けた取組と課題―」において、当時の模様を克明に書いている▼「原発事故が明らかとなった後、テレビでは官房長官の『ただちに健康に害はない』という言葉が繰り返し放送された。山木屋地区では不安の中で農作業や新学期の準備が始まっていた。国は4月12日に計画的避難の予告を行い、22日に避難指示が発動されることになったが、避難が計画的に行われたわけではなく、住民の対応は避難先探しから始まった。避難の準備に三ヶ月ほど費やし、その間に放射能の中で暮らすことを余儀なくされた」▼首相であった菅直人や、枝野は国民に謝罪することもなく、今では反原発の旗手であるかのような顔をしている。国会で野党が原発事故からの復興に関して自公政権を追及しないのは、自分たちにブーメランになることを恐れているからだろう。東京電力ばかりでなく、福島県民に被曝を強いた当時の民主党政権の不始末も断罪されるべきなのである。
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弔意とお見舞いを表すものであります。
原発事故もあって、復興は容易ならざるものがある様ですが、
少しでも日常の戻る日が近づく事を祈念したいものです。
仰る通り、旧民主党政権の大いなる失態も 是非記憶すべきですね。
恐れながら、今回貴記事をリンク致したく ここにお届け出致します。