草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

法大生は島田雅彦を反面教師にすべきだ

2023年04月23日 | 思想家
「不謹慎」な発言をした島田雅彦が教授ということもあって、法政大学への風当たりは強くなっていますが、教授陣の多くは東大卒で、いうなら東大の植民地ですから、それで左翼が支配しているわけです。
 早稲田や慶応であれば、生え抜きが教授になれますが、僕が在学していた頃はほぼ皆無でした。卒業生の田中裕子が法大総長に就任したのは、その意味では画期的なことでした。
 田中は近代文学派の小田切秀雄から学び、とんとん拍子に総長までなりました。もともとは黒ヘルですが、北京大学交換研究生として中国に渡ったことで、現在の主張につながっているといわれます。
 経済学部はそれこそマルクス経済学の大内兵衛一派の牙城で、元東大教授であったことから、そのその門下が次々と教授になりました。法学部では松下圭一が有名ですが、シビル・ミニマム(市民が生活する上での最低限の生活基準)を世に問うた構造改革派です。
 柄谷公人も第一教養学部教授として知られ、81歳の今も注目されている思想家の一人です。アナーキストに近く、アントニオ・ネグリのマルチチュード(多様性をもった民衆のネットワーク)とも共通性があります。
 僕がいた哲学科では、後に東大教授になった廣松渉が講師をしていました。彼もまたマルクス主義者でしたが、その当時から廣松学派と呼ばれるような影響力がありました。
 ほとんど左翼の教授ですが、僕などにとっては、かえって反面教師になったと思います。島田などは自分の小説で「サヨク」という言葉を用いているように、人の言わないことを口にして、それで喜ぶようなポストモダンの物書きです。今回のことで、底の浅さが暴露されたわけで、教授を辞めさせなくても、かつての僕がそうであったように、目下在学中の法政の学生も、反面教師と見ているはずです。
 僕は法政大学を擁護するつもりはありませんが、島田などは、小西議員と大差のないトリックスターです。いい加減なマスコミのアベガ―が白日にさらされただけでも、口舌の徒らしいオンゴールをしてくれたわけですから。




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