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心に沁みる文章・我が踏みそめしかたみなり

2008-05-13 10:57:55 | Weblog

中学校の恩師から、毎日新聞・長崎県版「はがき随筆」集をいただきました.そこに掲載されている先生の投稿は題して「恋の細道」、余りに心打たれましたから皆様もお読みくださいますか?

 林檎畠の樹の下に/おのづからなる細道は/誰が踏みそめしかたみぞと/問ひたまふこそこひしけれ
 「まだあげ初めし」で始まる島崎藤村の詩「初恋」の4番目の詩句である.
 妻の入所している老人ホームは丘の北斜面にあり、我が家はその丘の南斜面にある.車で行けば丘のすそを遠回りして1キロ以上の距離になる.だが裏山の林を登り抜ければ400メートルである.
 妻の顔を見ないと落ち着かない.話す事柄は毎日同じだが、雨風以外は歩いて会いに行く.林の中におのずからなる細い道ができて歩き良くなった.
 妻恋て我が踏みそめしかたみなり

今でもお元気な恩師先生と昔やさしく笑っておられた奥様の二つ並んだお姿が浮かびます.

コメント (3)
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