一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

988  第203回 岩戸句会  7月

2013年07月30日 | 

蜩や薄墨色の刻流る         薪 

炎天は観音開き姉の忌くる

   

炎天下今をどこかに置き忘れ     章子

日盛りや地球を削る器械音

 

女房と同じ香水買い与え       遊石

夏の夜の一人寝も良し雨を聞く

   

どこまでも無言の二人夏の月     豊春

片蔭や四肢投げ眠る白き猫

 

声上がる闇掬い上ぐ大花火     洋子

鬼百合の雄蕊切られて尚香る

 

はたゝ神冷風吐きて豪雨とす     歩智    

飛び跳ねてとかげ逃げ出す炎天下

 

鬼やんまXL(エックスエル)の衣脱ぐ     炎火

蟻地獄十三面牌単騎待ち

 

ゲリラ雨傘も心もつぼめ行く     空白

稲妻と金属音の至近雷

        

鯖鮓や備前の壺に耳二つ       正太

多摩の堰風ふところに藍浴衣

 

合歓の花私を抱く母若し         雲水

炎天や死ぬには足らぬ睡眠薬

コメント (2)
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