一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1187   春夕日まだ歩けますありがとう   遊石

2014年03月31日 | 

 我が家の犬、モモを見送って思い知らされた。私も必ず歩けなくなる、そして死ぬ。親を見送った時より、その思いが強いのは何故だろう。不思議でならない。だからこの句の「まだ」という言葉がずしりと重いのである。

 又、この句の「ありがとう」は、自分を支えてくれる家族や友人への感謝の言葉かもしれないし、神様への言葉かもしれない。この世に人間として生まれて、今こうして歩けることが「有ることが難い」奇跡なのだ、と思っているに違いない。

 春の美しい夕日が、作者の人生の落日と重なっている。

コメント
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