一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1199   抽斗に若き日今も桜貝   晴子

2014年04月14日 | 

(ひきだしに わかきひいまも さくらがい)

 敗戦後の昭和24年、まだまだ暗い世相の中、大本営発表に代わってラジオから流れる「ラジオ歌謡」の「さくら貝の歌」は、多くの女性の心をとらえて大ヒットする。

ところがこの歌は、既に昭和18年に完成していたという。当時、鎌倉に住む作曲家八洲秀章は、病で失った恋人の面影を抱いて、浜辺で見た光景に託して

わが恋の如く悲しさやさくら貝かたひらのみのさみしくありて

の短歌を作った。これを逗子の作詞家土屋花情に示して作詞を依頼、曲をつけたそうである。

「桜貝」から生まれるイメージとして、初恋、恋愛、別れ、悲恋、思い出、などがイメージされるのはこの「さくら貝の歌」が強く原因しているようである。(←クリックしてお聞きください)

タチツボスミレ

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