一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1188   隠れ宿全室灯り山笑う   豊春

2014年04月01日 | 

 登山の帰りに偶然見つけた山の中の湯治場のような、静かな知る人ぞ知る温泉宿。ガイドブックにもインターネットにも載っていない小さな宿。昔を思い出して女房を連れて久しぶりに行ってみた。

 ところが、鄙びた隠れ宿のはずが、今ではおしゃれな温泉宿に変貌。山深い静けさと掛け流しの露天風呂はそのままであったが・・・・桜も満開で、宿も満館。確かに作者は、山に笑われていると感じたことだろう。「山笑う」は、以下の、臥遊録から来ているそうである。

春山淡冶(たんや)にして 笑うが如く→山笑う

夏山蒼翠(そうすい)として 滴たるが如し→山滴る

秋山明浄(めいじょう)にして 粧うが如く→山装う

冬山惨淡(さんたん)として 睡るが如し→山眠る

コメント
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