一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1201   風光るベンチは今日も人を待つ   貴子  

2014年04月16日 | 

「風光る」という、分かったような分からない季語がある。そう言うのは、勿論風は光らないからだ。春になって陽光が強くなってくること、そのものとも言えるが、又、風に吹かれる様々なもの、例えば植物などが陽光によって光り輝いていること、とも言える。

 だから、この句の「風光る」は、「風光るベンチ」ではなく、「風光る」で一旦切った方がいい。例えば、公園のような周りにある木々の葉が風に揺れながら陽光によって輝いている「風光る」であろう。

 しかし、ベンチや建物などは、風に揺れないが、木洩れ日によって揺らめいていれば、やはり範疇に入れるべきであろう。だから、ややこしい季語なのである。

クロモジ(黒文字)

コメント
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