キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本:遠い「山びこ」

2004年12月19日 | Book
佐野真一:"遠い「山びこ」 無着成恭と教え子たちの四十年"
「山びこ学校」という名前は、確かに聞いたことがあるけれども、それがどのような学校だったのか、何故話題になったのかについては何も知らない。戦後の混乱期に山形の貧しい山村で一人の若い教師が行った教育が話題になり、社会現象となったのが「山びこ学校」だったらしい。
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この本の内容は以下の通り。
『山びこ学校』は昭和26年に出版されるやベストセラーになり、
子供たちは戦後民主主義教育の申し子と讃えられた。
それから40年後―青年教師・無着成恭は山を去り、東京へ。
教え子たちもまた村を捨て都会に出た者、亡びゆく農業に殉ずる者、
会社を興した者…1プラス43が懸命に生きた軌跡を追った感動のルポである。
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今も日本の教育問題は揺れている。日本の受験戦争の反省をもとに始まった「ゆとり教育」が見直されることになり、様々な議論が行われている。個人的には、今の教育には全く関わりが無く、その実態がどのようなものか判らない。果たして教育現場から報告されている内容が本当なのか。この当時、山びこ学校の無着先生には理想の生活があった。彼は、理想の生活を実現させるため、生徒達に作文という手法を使って現状を見つめることを教えた。貧しい現状があったから、現状の生活を改善しようと努力した。生徒達のその後の人生は様々だったけれど、彼等の生き方は決して間違っていなかったと思う。

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