こんな予測記事が出てました。
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帰宅難民200万人が3時間大混雑 もし首都直下地震なら(2008年4月3日アサヒ)
首都直下地震の直後、約1252万人が自宅を目指して歩き始め、うち約201万人が満員電車並みの混雑に3時間以上巻き込まれる――こんな初めてのシミュレーション(模擬実験)結果を、中央防災会議が2日発表した。ただし、歩き始める時間を遅らせたり、混雑状況を広報したりといった対策で、混雑は大幅に解消できるという。 防災会議の「首都直下地震避難対策等専門調査会」(座長=中林一樹・首都大学東京大学院教授)が、地震直後どう行動するかを200人に聴いた。その傾向を基に、東京湾北部を震源にマグニチュード7.3の地震が平日正午に発生するという条件下で、帰宅者の動きを予測した。自宅を目指して歩き始めるのは約1252万人。発生3時間後には、1平方メートルあたり6人という満員電車並みの混雑が、交差点や火災現場の近辺を中心に都内の13区35カ所に広がる。特に、千代田、中央、港の都心3区から帰る場合では、195万人の38%に当たる75万人が3~5時間、この混雑のため1時間に400メートルも進めない。 (中略) 一方、さまざまな対策で、混雑に巻き込まれる人数を減らせるという予測結果も出た。例えば、全体の3分の1が帰宅を翌日にずらせば約半分に、地震発生から3時間遅らせる場合でも2割減る。 調査会は、一斉に帰宅する事態を避けるため、企業や学校に一時的な待機や休息の場所を設けるよう求めることや、主要駅周辺の混乱防止などの対策を年度内にまとめる予定だ。
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政府の予測結果ですが、とても「ウソ臭い」。たった200人に聞いた結果を基に、1252万人の行動予測をしていますが、どうも信頼できない数字のように見えます。地震の直後に「約1252万人が自宅を目指して歩き始める」という想定も有り得ない状況だと思います。だいたい、大きな直下地震があったら建物に閉じ込められる人も多いだろうし、広場等に避難する人もいるでしょう。独身の人は自宅に急いで戻る理由もないだろうし。地震だからと言って、仕事を放り投げて帰宅する人もいないでしょう。そういう行動を加味しない予測は、ただ危機を煽るだけのあまり意味の無い数字だと思います。最近こういう数字の発表が多いのですが、現実と照らし合わせて、疑ってみることが必要だと思います。