
















久し振りに文学の話題です。
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芥川賞・田中慎弥さん、超不機嫌受賞「もらっといてやる」…4回落とされた恨み節全開(スポーツ報知) 第146回芥川・直木賞の選考会が17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は円城塔さんの「道化師の蝶」(群像7月号)と田中慎弥さんの「共喰い」(すばる10月号)に、直木賞は葉室麟さんの「蜩(ひぐらし)ノ記」(祥伝社)に決まった。
受賞の感想を求められた第一声で、田中さんは文壇最高峰の厳粛な空気を切り裂いた。「(米女優の)シャーリー・マクレーンが何度も落とされた後でアカデミー賞をもらった時に『私がもらって当然』と言ったそうですが、だいたいそういう感じ」。会見場は拍手喝采となった。もはやネタなのかマジなのか分からない。新芥川賞作家の不機嫌は続く。「4回も落とされた後なんで、ここらで断ってやるのが礼儀なんですけど、断ると都政が混乱しますので、東京都民のためにもらっといてやる」。(自分を評価しなかった)選考委員の石原慎太郎都知事をもコケにして笑いを誘った。
山口県下関市在住。下関中央工高卒業後、一度も仕事に就かず、母親と2人で暮らす実家で小説を書き続けた。過去4度、芥川賞候補となるも届かず。「もうこんなのやめましょうよ。政治家じゃないんだから」。約8分間、不機嫌を貫いた理由は、苦労してきた過去への自尊心だったのかもしれない。
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会見の内容を見ましたが、本当に不機嫌な感じがよく出ていて面白かったです。ここまで人前で不機嫌になれるというのは、なかなか図太い性格のようです。(すこしお酒が入っていたようですが)都知事兼選考委員に何回も落とされた恨みがあるようですが、それでも何度も候補になるくらいですから周りの評価は相当高いのでしょう。また会見で周りの人達がコメントに拍手したり笑っていたりしていたのを見ると、これは計算づくなのかもしれません。自分の知名度を上げるために狙ってやっていたとすれば、なかなかのパフォーマンスです。この会見には賛否両論あると思いますが、少なくとも選考してくれた委員に対しては敬意を表すべきでしょう。これからプロの小説家としてやっていく上でのマナーだと思います。正直、現在の彼の小説がどんなものか全く興味が無いし読みたいとも思わないのですが、今後秀逸な小説が出たら読む機会があるかもしれません。その時は、パフォーマンスではなく、小説の中身が話題になって欲しいものです。彼が成功して、芥川賞授賞時のこの姿を見せられて、恥しい気持ちにならなければ良いのですが、、。






















