昨日、チャールズ・ブコウスキーの晩年の日記を読んで、急に日記が書きたくなった。
日記の書き方なんて学校で習った記憶が無いけれど(夏休みに書かされた記憶はあるが、、)、ブコウスキーの書き方を見ていると自分にも書けそうな気がしてきた。まあ気取らずに思っていることをそのまま文字にすれば良い感じで書いてみることにする。
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今朝は、久し振りに朝からMLBを観戦。不調のマリナーズ対好調ツインズの試合で、勢いの差がそのまま出た試合だ。
マリナーズを見る理由は、イチロー選手の活躍が見たいというその1点のみ。だいたいマスコミも含めて日本人はマリナーズの結果なんて気にしていないし(ニュースでも結果は報道されない)MLBを見るのは、イチロー選手が好きな一部のファンだけである。まあチームスポーツなのに、こういう状況はちょっと寂しいけど、海の向こうの試合は見に行けないので、チームへの想い入れもない。
試合の方は、ツインズが先制してマリナーズが追いかける試合。ツインズのマウアーは大好きな選手で、この日も絶好調。3安打の猛打賞(というのは日本の呼び方)で、軽く振ってポンポンとヒットを飛ばすところは、必死で「足で稼がなければいけない」イチロー選手のヒットよりも見ていて安心感がある。ヒマな外野手イチロー選手と違って、守りの重役キャッチャーという過酷なポジションで、この成績を残すのだから驚異的である。高校の時、3年間で1回しか三振しなかったという実績の持ち主なので、当てることに関してはイチロー選手以上だろう。とにかく凄いバッターだ。イチロー選手は、この日三塁打とヒットを放ってマルチヒット(マルチヒットはアメリカの呼び方)を達成したが、マウアー選手には及ばなかった。それでもこの三塁打は素晴らしかった。打球がカキーンと右中間を抜けていって、イチロー選手が美しいベースランニングを見せて悠々と三塁に行き、何事も無かったようにヘルメットを直す。日本のプロ野球選手なら、派手なガッツポーズが出るところだが、メジャーではそんな下品なパフォーマンスはしない。あくまで紳士的に振舞うのがクールなのだ。イチロー選手もその流儀に倣って、平然と三塁ベースに立っている。そういう姿が眼の肥えたアメリカのファンを惹き付けるのかもしれない。(ちょっとキザなくらいが丁度いいのだろう)とりあえず、イチロー選手のこのヒットが見れたので、満足満足。昔はイチロー選手に驚かされたことが多かったけど、最近は見慣れてしまって、ヒットや二塁打では興奮しないけど、さすがに三塁打の持つ力は違うなあと思いながら、ここでスイッチオフ。
本当は全部見たいのだが、次のイベントが待っているので泣く泣く準備に入る。
昼食は、カミサンが作ってくれた冷製パスタ。これはカミサンの得意料理で、ボクも大好きだ。少ない材料で上手く作ってくれる。ただソースは市販のものを流用しているので、カミサンの完全手作りというわけではないのがちょっと残念だが、市販ソースの選び方が上手いのは間違いない。自分だったらソースの味より値段が安いほうを選ぶので、その点が大違いだ。
上手いパスタを食べて、都内に向かう。
久し振りに東京ドームに都市対抗野球を見に行く。毎年一度見に行く恒例の行事で、この猛暑の中たった900円(外野席)で1日中涼しい室内で楽しめるイベントはそうはないと思う。野球好きのお父さんは大満足。野球好きの子供はちょっと満足(小さい子は耐えられないかも)、そして問題はお母さんで、こちらは涼しいのは良いけど退屈してしまうかもしれない。退屈しやすいお母さんをどう説得するかが野球観戦の課題であろう。
野球の試合が始まるまでに少し時間があったので、中央競馬の場外馬券売場に行く。競馬場に行けない競馬オヤジの殿堂で、愛称は「ウインズ後楽園」と言う。ウインズは、"WINS=勝つ"という言葉の意味で、建物に入る時には魅力的な愛称だけど、本当はルーズ後楽園"LOSE=負ける"と呼んだほうが良いかもしれない。WINSなのは主催者JRAです。それはともかく、場内でいくつかレースを見てみた。200インチの大画面に吼えるオヤジ達の声を聞いていると、ちょっと寂しくなる。その声は、騎手にも馬にも決して届かない。
せっかくウインズまで来たので、翌日の新潟記念の馬券を買う。シンガリ負けが多いけど、いつも健気に必死で走るテイエムプリキュアのファンなので、複勝馬券を買ってみた。今年で引退するようなので、当らなくてもいい記念馬券だ。(もちろん当ったら換金するが)
ウインズを後にして、東京ドームに向かう。球場の周りには、応援団のバスがズラリと並んで観客の帰りを待っている。「応援団」というのは、スポーツには付き物で、サッカーではサポーターと呼ばれている。(サッカーのファンは時々暴力団に変身する)
野球の応援団は、サッカーほど過激な人達がいないのが救いだ。試合に負けても器物にあたり散らすことなく、整然と引き上げる。応援団に入るなら、野球のほうが良いかもしれないと思うが、応援団に入らないほうがもっと良い。野球は個人の楽しみとして静かに見るものだ。(個人的に興奮するのは構わない)アメリカのメジャーリーグでは、みんな思い思いに楽しんでいる。それが理想だ。
それにしても都市対抗の場内は応援合戦が騒々しい。これも昔からの伝統なのかもしれないが、野球を見に来たのか応援を楽しみに来たのかよく判らない。(どっちもなんだろうけど)前席の人の体や手や団扇が邪魔になって試合が見られないし、まだプレーが始まっていないのに、チャンスが来たわけでもないのに、応援団長の合図で歌って手を振って体を揺らして応援しなければならない。(休めるのはピンチの時だけ)その点、都市対抗の外野席は静かで空いていて、視野も広くて安心して見られる。ゲームを楽しみたい人には最高の場所かもしれない。
試合は高松市対和光市。和光市は昨年の優勝チームで、前半4-0で押し気味だったが、高松市のディフェンスが素晴らしくて、その後なかなか点が取れない。そうするうちに、高松市が放った1本のホームランをきっかけに流れが変わり、終盤に5-5の同点に追い付く。しかし、打線が活発な和光市が最終回に3点を入れて勝負有り。序盤の和光市の楽勝ムードから僅差の好ゲームになった素晴らしい試合だった。
高松市の守備の連携の好プレーがとにかく目立って、何度も和光市の得点を防いだのが印象的。日本人の守備の基本プレーというのは、実業団レベルでも質が高いなあと思う。アメリカのメジャーの送球・連携プレーは質が低くて、WBCでも見せたように、守備は日本がメジャーより優れている部分かもしれない。アマチュアの試合だが、充分満足できるものだった。
帰りは後楽園駅に近い外野席ということもあり、自宅まで割りとスムーズに帰れた。
「終わりよければすべて良し」の1日。