モナコは久しぶりに大興奮のレースでした。
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小林が日本人過去最高の5位 モナコGP決勝、優勝はフェテル(産経新聞))
F1世界選手権シリーズ今季第6戦、伝統の第69回モナコGPは29日、モンテカルロ市街地コース(1周3.340キロ)で23台が出走して78周の決勝を行い、小林可夢偉(ザウバー・フェラーリ)が5位に入った。5位は日本人のモナコでの過去最高で、入賞は2008年の中嶋一貴(7位)以来2人目。昨季覇者のセバスチャン・フェテル(ドイツ=レッドブル・ルノー)が2時間9分38秒373(平均時速120.574キロ)で今季3戦連続5勝目、通算15勝目を挙げた。フェテルはモナコ初勝利。2位にフェルナンド・アロンソ(スペイン=フェラーリ)、3位にジェンソン・バトン(英国=マクラーレン・メルセデス)が続いた。78周予定のレースは、69周目に起きたクラッシュによりセーフティーカー先導となり、72周時点で赤旗中断。約20分後に再開した。12番手スタートの小林はタイヤ交換を遅らせる作戦で4位まで順位を上げると、レース中盤、クラッシュで1度目のセーフティーカー先導となった間にピットに入り、5位でコースに復帰。終盤には前走車を抜いて再び4位に上がった。77周目にマーク・ウェバー(豪州=レッドブル・ルノー)に抜かれたが、その後はルイス・ハミルトン(英国=マクラーレン・メルセデス)の追い上げを抑えきった。
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モナコでこんなに面白いレースを見たのも、セナ・マンセル時代以来です。とにかくチーム毎のタイヤ戦略の駆け引きも面白かったし、意外とオーバーテイクもあって(接触やクラッシュも多かったけれど)終ってみると、結構サバイバルなレースでした。このレースでヴェッテル選手に勝てるチャンスが有ったのはバトン選手だったと思います。しかし、早めのスーパーソフトタイヤ交換が完全に失敗でした。タイヤの使い方が上手いバトン選手にしては、ちょっと納得行かない戦略だったと思います。いつものようにロングランで1回交換だったら、勝っていたかもしれません。。またアロンソ選手は、終盤ヴェッテル選手を追い詰めて良いところまで行きましたが、結局抜くことはできませんでした。終盤のクラッシュでのタイヤ交換が無ければ、チャンスがあったと思いますが、それでも難しかったと思います。逆にヴェッテル選手は、終盤は防戦一方でなかなかペースが上がらず、クラッシュによるタイヤ交換で救われました。もしタイヤ交換してなければ、かなり厳しかったかもしれません。今回はアクシデントも多く、トップ走っていても巻き込まれる可能性があっただけに、運も味方にしてのモナコ初勝利でした。そんな中、小林可夢偉選手は冷静なレース運びで素晴らしかった。彼はレースの組み立て方が上手く、よく状況を読んでレースしています。行けない時はじっと我慢し、チャンスがあれば思い切り良く行くし、メリハリがあります。4位のスーティル選手を抜いた時はほとんど車体が横を向くほどの大カウンターステアで、あの狭いコースで物凄い突っ込みを見せました。最近のモナコでは見たことが無いようなオーバーテイクで結構感動ものでした。でもクラッシュしなくて本当に良かったです。トップ6に喰いこんで見せ場も作ったし、ポイントを獲り続ける安定感もあるし、また評価があがりそうです。
とにかく興奮する素晴らしいモナコでした。