「エイリアン」「大脱走」などの映画は、いろいろな見方ができる。
著者のような現代思想家の立場で分析すると、例えば「エイリアン」には秩序と混沌が並立した首尾一貫したテーマがあると言う。制作者が意図したかどうかは解らないけれど、見る側がこの映画の構造を解釈すると、そのように見えるらしい。この本を読んでみて、納得できる部分と解らない部分が併存していて、自分の頭の中のほうが混沌としてきた。映画がストーリーが面白ければ良いというレベルであれば、こんな小難しい本は読まなくても良いと思う。でも映画の構造を現代思想の観点で知りたいのであれば、読んでみる価値があるかもしれない。
現代の動物と人間との関係について。
菜食主義者と動物との関係、ペットとの関係、イヌや闘鶏について等、人間と動物との様々な関係を考察する。
人間は動物を愛護する気持ちも持ち合わせているが、同時に動物を殺して食べている。動物に対する感情は複雑で、動物愛護に携わる人も仕事となると動物を殺すし、菜食主義者でも自分が動物と認めない魚のようなものは、平気で食べてしまう。動物と人間の関係には、民族や文化で多くの考え方があるため、こうあるべきというルールは無い。この本で取り上げた多くの事例を、自分に置き換えてみるといろいろ考えさせられる事が多かった。
競馬が好きで、テレビ中継で見ていた頃の馬に対する見方は「走る機械」だった。馬の競走能力をデータに置き換えて勝敗を予想し、結果の勝ち負けだけに拘り、馬が故障して安楽死させられても何とも思わなかった。でも競馬場に出掛けるようになり、現実の競争馬を見るようになって、少しずつ馬に対する感情が変わってきたように思う。レースで負けた競争馬にも、1頭の生き物としての愛情を感じるようになり、故障してコースに佇む馬を見るとその馬の運命を察して居た堪れなくなる。だからと言って、競馬という競技を非難する気持ちも起こらない。馬肉の材料として育成されている馬も居るわけだから、それに比べると自分の能力を発揮する機会を与えられた(強制された)ある意味、幸せな馬とも言える。
世の中には、生き物を「食べ物」や「金儲けの道具」としてしか見ない人達も居るし、人間と同じレベルの「動物」として見る人達もいる。相容れない2つの立場で、対処の仕方が違ってくるのは当然だろう。だからこそ、個々人の動物に対する意識のカテゴリー分けが必要になる。
著者の実体験を含めて大変面白い内容なので、ペットを飼ったり動物と接する機会のある人に一読を薦めたい。
WBC日本チームの試合が終わりました。
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侍ジャパンが帰国 山本監督、改めて重盗「悔いはない」=WBC(スポーツナビ)
第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝で敗退した日本代表「侍ジャパン」が19日、米国サンフランシスコから帰国し、千葉県成田市内のホテルで記者会見を行った。18日(現地時間17日)のプエルトリコ戦に1対3で敗れ3連覇を逃したが、山本浩二監督は「選手は厳しい日程の中で調整をしてもらった。私の中では素晴らしいチームだった」と選手の努力をたたえた。山本監督は就任以来、「プレッシャーはすごくあった」と心境を述べ、「選手、スタッフ、裏方が気持ちをひとつになって戦えた」と誇らしげに語った。また、準決勝での重盗に関しては改めて「悔いはありません」と強調した。代表メンバーは今後、29日に開幕するプロ野球レギュラーシーズンに向けて、各所属チームに合流する。山本監督は「12球団に大きなけがなく、選手を返せてホッとしている。メンバーのペナントでの活躍を願っている」と、選手の今後の活躍を期待した。
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今年のWBCも楽しませてもらいました。日本チームは準決勝であっけなく敗退。野球に限らず、チーム競技はミスした方が負けるとよく言われます。昨日の試合も8回の盗塁(作戦)ミスを敗因にする新聞記事もありました。でも試合全体を通して見ると、そういう一つのミスが原因ではなく、プエルトリコのピッチャーを打てなかったこと、打撃の弱さが一番の敗因だと思います。特にチャンスでとんでもない球を空振りする選手が多かった。気負い過ぎ、緊張し過ぎで素人目にも「これは打てそうにもないな~」と思いながら見てました。時差のある移動、初めての大リーグ球場の雰囲気に飲まれてしまったのか、優勝のプレッシャーなのか日本の試合とは全く違う印象でした。もしかすると接戦が多かった予選で、選手達も疲れていたのかもしれません。
今回のWBCは、アメリカ、カナダ、韓国、キューバ等の強豪国が予選で敗退しましたが、日本は前回の優勝チームとして、日本人メジャーリーガーが居ないチームで四強に残れただけでもよく頑張ったと思います。勝てなかったのは残念ですが、選手達の健闘は称えたいと思います。
ちなみにテレビ中継を見ていて残念だったのは、日本の攻撃の時の騒々しいラッパや太鼓の音、「カットバセ~」の声援、葬式のような暗い歌の合唱など、大リーグ球場に違和感のある騒音が聞こえていた事です。若者がスタンドで飛び跳ねる姿もカッコ悪い。国際試合での日本流の応援は、見ている方がとても恥しい。日本では問題ないけれど、アメリカで試合をやるのであれば、マナーとして少なくとも鳴り物を持ち込むのは止めるべきだと思います。
ローマ法王が決まりません。
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計3回の投票で決まらず コンクラーベ、2日目
新たなローマ法王を決める枢機卿らによる選挙(コンクラーベ)は2日目となる13日午前(日本時間同日夜)、2回の投票が行われ、バチカンのシスティーナ礼拝堂の煙突から「選出されず」を示す黒い煙が上がった。初日を含め、計3回の投票では新法王は決まらなかった。
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いつまでも決まらないから「コンクラーベ」。日本人なら誰でも思いつく駄洒落です。
システィーナ礼拝堂のミケランジェロを観に行った事があります。修復されたばかりの「最後の審判」は素晴らしい壁画でした。絵の迫力に圧倒されながらパチパチと記念写真を撮っていたら、係員に見つかって注意されましたが、フィルムを没収される事も無く良い記念写真になりました。ここでコンクラーベが行われているのは、何だか感慨深いものがあります。
心配してましたが、とりあえずアメリカへ行けることになりました。
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日本、本塁打攻勢で大勝【WBC】(時事通信)
日本が七回まで毎回得点してコールド勝ち。一回に鳥谷が先頭打者アーチ。二回に松田の2ランと内川の3ランでオランダ先発のコルデマンスをKO。さらに稲葉と糸井も本塁打を放ち、四回までに10得点。4点を返された後の七回には坂本の満塁本塁打で突き放した。前田健は直球とスライダーがさえ、5回を1安打無失点。9三振を奪うなど相手打線を寄せ付けなかった。
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7点取ったところで、テレビ中継を見るのを止めました。中盤で試合が決着し、オランダチームも翌日の試合に向けて流しているような感じで、気合が入っていないのはアリアリでした。しかし日本チームも、台湾戦の崖っぷちからよく巻き返して頑張りました。選手達の動きも良くなって来たようで、アメリカでの試合が楽しみです。テレビを見ていて、球場内の鳴り物の応援は何とかならないものかと思いました。せっかくの国際試合が、日本の高校野球やプロ野球のような騒々しい雰囲気になってちょっとガッカリです。日本人は慣れていると思いますが、初めて日本に来た選手の中には、ゲームに集中できない人もいたと思います。
せめて国際試合くらいは、静かな球場で真剣勝負を見たいものです。
週末のWBC日本-ブラジル戦は、意外な接戦でした。
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強かったブラジル【WBC】(時事通信)
逆転負けこそしたが、ブラジルのレベルは予想以上に高かった。二回までに4安打して日本が先発に立てた田中を降板させ、杉内、摂津らエース級からも得点。ヤクルトに籍を置く先発フェルナンデスら3投手が七回まで3安打に抑えて1点リードし、3連覇を狙う日本を慌てさせた。
昨年の予選で強豪パナマを破った勢いがあり、「パナマ戦に似た雰囲気があった。精いっぱいのいい試合をした」とラーキン監督。3安打2打点と振れていたレジナットは「負けても自信を持つことができた」と誇らしげに言った。
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この試合のテレビ中継を見ていましたが、8回まで静かで暗くて重苦しい雰囲気の試合でした。
8回に日本が逆転するとベンチはまるで優勝したような騒ぎです。まだ予選なんだけどと思いましたが、3年前の前回も予選は調子が出なくて、見ているほうがハラハラするようなゲームが続いていました。今回も状況は同じです。日本国内の球場で、観客は全員味方の完全ホームでありながら、異常な緊張感が漂うのは何故なのか良く判りません。きっと「サムライ」ジャパンという変な愛称が、選手達を緊張させるのかもしれません。「サムライ」だから「負けたら切腹」。これは緊張します。(^^;)
ブラジルもかなりレベルが向上しているようで、今回の試合は互角以上に渡り合って、素晴らしい試合だったと思います。