自動車誌のライターだった著者が、日本にある様々な乗り物の「運転」を紹介した本。アシモからジャンボジェットまでという副題にあるように、乗り物に限らず胃カメラや馬も含めて約30種類の操縦方法を紹介している。運転技術の説明は簡潔にまとめ、運転者へのインタビューや自分の体験が中心のエッセイ風の読み物で割と気軽に読めて面白かった。
子供にとって、最も身近な職業は乗り物の運転手で、男の子だったら誰もが一度はバスや電車の運転手、パイロットなどを将来の夢に挙げたと思う。しかし現実に運転士や操縦士になるのは大変なことで、長い期間の訓練や修行に耐えて資格を得るものも多く、憧れだけではなれない職業のように思える。
紹介されている30種類の運転のうち、自分で出来そうな「運転」は、ゲーム感覚でやれるアシモの運転くらいしかなかった。ラジコンヘリや気球等もやれば出来ると思うが、タンカーやジャンボ等の大型の乗り物は、たとえ訓練を受けたとしても無理。「運転」は体力も神経も(それと能力も)使って疲れてしまいそう。なので仕事にするなら、運転者よりもサラリーマンが自分には向いていると思った。
ちなみに、この本で一番驚いたのは著者の名前で、「下野」と書いて「カバタ」と読むそうです。さすがに、これは読めない。
ダルビッシュ、黒田投手が登板した今日のMLB。ダルビッシュ投手は5回2失点、黒田投手は同じく5失点で負け投手になってしまった。7月頃まで2人とも快調だったが、夏場から失速し、勝てなくなったのが残念だった。やはりパワー型の投手がMLBで1年間を乗り切るのは、相当難しいようだ。
ダルビッシュ投手は、開幕で準完全試合を演出して快調な滑り出しだったが、時折良いピッチングしても、肝心なところで打たれることが多かった。三振は取るけれど、球数が多すぎて、平均すると6回くらいまでしか投げられないのがウィークポイントだ。キャッチャーと相性が悪かったり、ボールやマウンドが合わないと気になるようだ。被ホームランの多さや投球の安定感の無さが目についた。課題が多いシーズンだったと思う。
黒田投手は、前半戦は援護が無くてなかなか勝てず、後半は年齢によるスタミナ切れだろう。我慢して投げ続けたけれど、限界がきたような印象だった。おそらくヤンキースとの契約は今年で終わり。これでMLBに見切りをつけて、帰国するかもしれない。
日本人投手で最も期待できるのは、岩隈だろう。MLBのスタイルに一番合っている投手のように思う。彼は派手さはなく地味な印象だが、投球術に長けており、少ない球数で簡単に討ち取ってみせる。弱いマリナーズで13勝は、充分評価できるし、来期以降獲得する球団が現れるかもしれない。日本人投手では最高のピッチングを披露した岩隈には今後も大いに期待したいと思う。
先日、不動産の間取りの図面を見ていたら、玄関には相変わらず「下駄箱」と書いてあって思わず苦笑してしまいました。他に言葉が無いのでしょうか。靴箱と言っても良いと思いますが、国語辞典には「下駄箱」はあっても「靴箱」は無いようです。
夏目漱石「草枕」風に喩えると。。。
「街道を歩きながら、こう考えた。下駄箱には下駄は無い。筆箱には筆は無い。貯金箱には金(きん)は無い。とかくに言葉は難しい。。。」
起床してテレビを付けたら、どのチャンネルも宮崎駿の特集を長々とやっていた。
映画の場面やインタビューを繰り返し放映し、まるで追悼番組のような雰囲気だった。ベネチア映画祭の最中に長編映画はもう制作しないという発表があったそうだが、それを受けて映画界から引退するような扱いで、これは報道もやり過ぎのような気もする。映画にはドキュメンタリーや短編映画もあるし、他にもやりたいことがあるのだろう。彼が映画から完全に引退するのではなくて、活躍の場を移すということと思いたい。
宮崎駿のアニメは確かに面白いし、「未来少年コナン」の頃から親しんでいる。好きな映画も多いけれど、今のマスコミは少々持ち上げ過ぎだろう。興行収入の大きさから、映画界のカリスマ的な扱いは異常な感じもする。「風立ちぬ」も初日に見たが、個人的には期待したほどではなかった。飛行機ものであれば、紅の豚やラピュタのほうがよほど面白いし、「もののけ姫」や「ナウシカ」のほうが感動した。大人の鑑賞に耐えられるとは思うけれど、それほど感動はなかった。ベネチアでもファンには受けると思うけれど、一般受けするかどうかは微妙で、賞をもらえるかどうかは判らない。もっとも賞を取るために映画を作っているわけではないというのが宮崎監督のポリシーなので、海外の人達に見てもらえただけで、彼は幸せなのかもしれない。
しかし、今回の長編映画からの引退報道がそれほど大きなニュースなのか?マスコミの騒ぎ過ぎが気になった。