タイトル通り読んでいない本についていかに語るかを考察した本。
著者は大学教授で文学を教える立場にあり、読んでいない本についてコメントを求められるケースもあるが、たとえ本を読んでいなくても本について語ることは可能と説く。
まず「本を読んでいない」状態を定義し、コメントを求められるケース、コメントの仕方について小説等の事例を提示しながら考察する。「本を読んでいない」状態は、全く読んだことが無い、流し読みだけ、他人からの伝聞、読んだけれど忘れてしまった等、読書家の誰でも心当たりがあるケースを想定し、また「コメントを求められるケース」は、大勢の人の前や教師の前、作家の前など、本を読んでいないと悪夢と思われるようなケースで考察する。そのような状況において、本についてコメントするための著者のテクニックが紹介される。
この本を書店で見つけた時、タイトルを見て買うべきかどうか迷った。自分の読書の参考になるとはとても思えなかったからだ。自分は読んだ本もよく忘れるし、流し読みで読んだ気になったりもする。全く本を読んだことが無ければ、素直に「読んでいない」と言えるのだが、世の中には職務上、読んでいないのにコメントをしなければいけない苦しい立場の人がいるようだ。この本は、そういう立場の人に向けて書かれたもので、本の中身にできるだけ触れないで、さも読んだように振舞える様々なテクニックが、事例と共に紹介されていてとても面白かった。
しかし、自分にとってこの内容が役に立つかと言えば、疑問もある。だいたい自分の周りには読書嫌いの友人が多く、本が話題になることもない。本に関心の無い人ばかりなので、読んでなくても堂々と語れる。逆に、いくら語っても誰も聞いてくれないのがちと悲しい。
著者は大学教授で文学を教える立場にあり、読んでいない本についてコメントを求められるケースもあるが、たとえ本を読んでいなくても本について語ることは可能と説く。
まず「本を読んでいない」状態を定義し、コメントを求められるケース、コメントの仕方について小説等の事例を提示しながら考察する。「本を読んでいない」状態は、全く読んだことが無い、流し読みだけ、他人からの伝聞、読んだけれど忘れてしまった等、読書家の誰でも心当たりがあるケースを想定し、また「コメントを求められるケース」は、大勢の人の前や教師の前、作家の前など、本を読んでいないと悪夢と思われるようなケースで考察する。そのような状況において、本についてコメントするための著者のテクニックが紹介される。
この本を書店で見つけた時、タイトルを見て買うべきかどうか迷った。自分の読書の参考になるとはとても思えなかったからだ。自分は読んだ本もよく忘れるし、流し読みで読んだ気になったりもする。全く本を読んだことが無ければ、素直に「読んでいない」と言えるのだが、世の中には職務上、読んでいないのにコメントをしなければいけない苦しい立場の人がいるようだ。この本は、そういう立場の人に向けて書かれたもので、本の中身にできるだけ触れないで、さも読んだように振舞える様々なテクニックが、事例と共に紹介されていてとても面白かった。
しかし、自分にとってこの内容が役に立つかと言えば、疑問もある。だいたい自分の周りには読書嫌いの友人が多く、本が話題になることもない。本に関心の無い人ばかりなので、読んでなくても堂々と語れる。逆に、いくら語っても誰も聞いてくれないのがちと悲しい。