馬券心理学の本を読んでみた。
最初は「他人の予想に惑わされがちな人」への処方箋。競馬を始めた頃は、予想は至ってシンプルで着順とタイム差、上りタイム。それと騎手との相性くらいしか見ていなかった。その後、パドックでオッズを確認して単勝3-10倍くらいの馬に賭けて、結構当たっていたように思う。それがいつのまにか新聞予想やコメント、その他諸々の情報を入れて予想するようになって的中率が低下してきた。
この本には、いくつか心当たりがある事例が紹介されている。
A 自分の予想に拘りがあっても、予想の印やオッズが気になってしまう。
B「人気は関係ない」と思うほど、オッズが気になる。
C 公平な判断を心がけていても、好きな馬は贔屓目で見てしまう。
D 記者や厩舎のコメントを読むほど、何が本当なのか判らなくなる。
E 予想理論が判らなくても、「ナントカ指数」を鵜呑みにする。
F 他人と買い目を相談することで、予想がコロコロ変わってしまう。
G 嫌いな予想家が推奨する馬は、恐いとおもいつつも消してしまう。
H ブログやSNSで公開すると、つい無難な買い目になってしまう。
誰でも一つくらいは、心当たりがある事例である。自分の場合、この中で当て嵌まるのは、C、D、F、Hあたりで、特にCの影響が大きい。好きな馬や騎手に頑張って欲しいと思う気持ちで贔屓目になってしまうことが多い。処方箋としては、「フラットな目線を持て」と書いてありますが、これは難しい。競馬は贔屓があるから面白いのであって、他人の家の子供が走る運動会や全く知らないチームの野球の試合を見ても面白くないのと同じである。金のために割り切って見るべし、というのが処方箋の意味するところだが、もっと良い対応策はないものだろうか。まあ馬券を買うのは、配当を得たいという基本的な目的のためであり、贔屓馬に拘るなら、勝負するなということなのだろう。まず馬券を買う基本的な考え方から変えるべきなのかもしれない。