翌朝起きると雨。とっても豪華なホテルの朝食を取って(ここは本当に美味かった)、ホテルで寛ぐ。札幌見物を早々に諦めて、地下道で行ける範囲の観光名所に絞る。まずテレビ塔。鉄骨剥き出しの東京タワーのミニチュア版のような電波塔です。中は昭和を感じさせる雰囲気で、雨のせいか閑散としていた。土産物屋も客がいないので手持ち無沙汰。テレビ塔からの景色は、晴れていたら感動モノだったかもしれないが、あいにくの雨でイマイチだった。
大通り公園が見渡せたら、どんなに良かったことか。
一旦降りて、公園を歩くとジャズイベントの看板があった。地方でもいろんなイベントが開かれているけれど、東京には情報が入って来ないので、知らないことが多い。今では東京と地方都市の差はそれほど無いのかも。公園には、石川啄木の像があった。そういえば函館にも所縁の記念館があったし、昔行った釧路にも記念館がある。北海道に愛されている人物だけれど、実は北海道出身ではないらしい。本心は北海道には居たくないけれど、思うように行かなくて気を紛らすために詩を書いていたのかもしれない。
暫くブラブラした後、ホテルで荷物を取って、札幌駅に向かう。駅はディーゼルも電車も入ってくるので、三角屋根の天井が物凄く高い。排気ガスを逃すためだと思うが、駅構内が真っ黒で国鉄時代の駅のようだった。千歳空港に早めに入って、買い物。ここはショッピングセンターになっていて、時間があれば半日くらいは楽しめそう。雨の日は札幌にいるより早めにこちらに来たほうが良いだろう。
初めてのJALファーストクラスに乗って帰宅。帰りは空港からバスだったが、電車で帰るよりはるかに快適。多少高くても、疲れている時はバスにしたい。
6日間の旅行が最後はアッサリと終わってしまいました。とても良い旅だったと思います。
















































記憶力低下に悩む女性ジャーナリストのルポ。
物忘れが酷くなったことを認識している著者が、世の中にある様々な記憶力改善療法を試してみる。物理的なスキャン装置による検査に始まり、記憶力改善プログラム、サプリメント、アエロビクス、メンタルトレーニング、ホルモン療法、治療薬、瞑想、睡眠療法など、いろいろ試したがこれと言った決め手になる方法は無かったらしい。結局、老化とともに記憶力が低下するということを認めて、仕事や家庭生活に支障が出ないように安全ネットを張ることが大事と結んでいる。
どこにでもある記憶法のノウハウ本かと思っていたら、軽いエッセイで楽しく読めた。こういう本が書けるほど記憶力がある人が記憶力不足に悩むのも不思議な感じがするが、記憶低下は「本人基準」の悩みであって、一般人の平均値と比較するものではないらしい。読者である自分も記憶力の低下に悩む一人ですが、当然一流のライターである彼女の記憶力と比べてはいけません。(^^;)
日本を代表するメーカー、ソニー衰退の裏事情。かつてのソニーは、高品質な製品を作る代表的な企業として有名だったが、創業者亡き後、徐々にその評判が低下し現在では普通の電機メーカーになってしまった。長年ソニーを取材し続けてきた著者は、経営の度重なる方針転換が現在の状況を招いたと考える。時代をリードする技術を持ちながら、それを製品に生かせなかったこと。時代の流れを読み切れず、ユーザーの志向の変化についていけなかったこと。創業時の指針に反し、メーカーでありながら、コンテンツビジネスを重視したことで、核となる収益手段を失ったことが要因と指摘する。また経営者が会社を纏めきれないことも原因としている。著者は、現在も様々な問題を抱えており、昔のような優秀な製品を生み出すソニーは戻ってこないと考えている。
若い頃、ソニーの製品を買った人達は、みんな誇らしげでした。ソニーは高性能の代名詞で、高価でなかなか手が出ないので持っている人が羨ましかった記憶があります。また、優秀な企業として、多くのビジネス書に成功例として採り上げられていたのを思い出します。しかし、創業者が相次いで亡くなった頃から、革新的な製品が出なくなり業績が悪くなってきている印象があります。この本を読むとその理由が判るような気がしました。歴史は繰り返すと言いますので、AppleやSamsongもソニーのように凋落するのか、ソニーを教訓に益々発展するのか、今後の動向が気になります。