眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

2011-02-28 19:53:38 | ショートピース
同じような優しさの光の中で鳥が鳴いている。眠ったのはいつだった? 長い夢を見たので夜かもしれない。夢の長さ? 鳥の鳴き方によって今が朝なのか夕方なのかわかるかもしれない。耳を澄まして聴いてみる。悟られまいとするように、鳥は急に静かになったので、もう一眠りする。 #twnovel

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はいはいを覚えたあなた 

2011-02-24 01:59:19 | ショートピース
一度だけあなたと並んで歩いたことがある。探偵というものをしたことはないと言った。前のとこ、あれ、派遣されて行っていただけだから。「じゃあ派遣探偵では?」次第に面倒になったあなたは微妙な違いを否定するより二度肯定することを覚えた。「はいはい」と抜け出そうとする。 #twnovel

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日常の死体

2011-02-23 18:29:20 | ショートピース
私の目の前に突如として変死体が現れる。日常的には驚くべきことだったけれど、彼と私の旅の間にはいつも死体が携わっていたし、今ではお正月のテツトモのようになっていたのだ。「船越ですが、殺人事件をお願いします。」慣れた様子で殺人旅行の予約を入れたのは数日前のことだ。 #twnovel

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足取り手振り

2011-02-23 12:30:48 | ショートピース
街灯が、武器を持たない兵士たちのように均等に距離を開けて立っている横を、小学生くらいの男の子が一歩一歩力強い足取りで歩いてくる。「若いから。」と思っていると、今度はそれにも負けないくらい大きく手を振って、おばさんが歩いてくるのだった。両手に白い手袋をしている。 #twnovel

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Ctrl + Z

2011-02-22 17:04:17 | ショートピース
「元小学生の男が、元暴走族の男が社長を務める勤め先から帰宅途中、元男前に元鉄屑のようなもので殴られそうになったところ、たまたま通りかかった元男性の女が大声を出して威嚇、駆けつけた元泥棒の警官によって全員逮捕に及んだとのこと。以上、元幼稚園児の男がお伝えしました」 #twnovel

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ロボリス

2011-02-22 16:04:57 | ショートピース
食卓に上り込んで人の物を盗み食いしたり、キーボードの上を走り回ってデタラメな文章を打込んだりする。いつも電池が切れそうになると行動がまともでなくなる、その時は尻尾を捕まえて接続するのだ。「抜いて抜いて!」ロボリスが抵抗する。「充電が済むまでおとなしくしなさい!」 #twnovel

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アンドロイド搭載

2011-02-18 16:01:47 | ショートピース
バイクを止め彼を降ろした。「8割の力を出せば充分だからね」アンドロイドはわかっているよという風に微笑んで改札の方へ歩き出す。試験は不合格だった。メーカーに問い合わせてみるともう保証期間は過ぎているという。僕はアンドロイドを乗せて走り出した。「海を見たことある?」 #twnovel

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ワニワニパニック

2011-02-16 14:00:00 | ショートピース
誰一人として鰐を出迎えに歩み寄っていかないのはどうしてだろう? 這い上がってくる鰐を出迎えてバスタオルをかけることが、僕たちに与えられた仕事だったはずだ。「何事も積極的に」と先生が言っていた、それを今ここで出そう。みんなの期待を背中に感じながら、僕は歩き出す。 #twnovel

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バレンタイン

2011-02-10 01:43:39 | ショートピース
次々と降ってくる害虫共をAボタンの連射で撃退し、続いてBボタンで地上基地めがけて攻撃を加えると見事命中してぽっかりと穴が開いた。違う!誰かが声を上げた。「あれは基地じゃないチョコレートよ! 後でみんなが食べるはずだった。世界中の子供たちが楽しみにしていたのに!」 #twnovel

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知人

2011-02-08 02:56:07 | ショートピース
するよねえと言ってアミちゃんは迫り、そんなことしないよねえと言ってユミちゃんは迫り、その真ん中に挟まれてクミちゃんは何と答えてわからない様子だったけれど、両側から追い詰められてぽつり、「しる」と言ったので引き分けに終わった。クミちゃんはただ冷静に「知る」のだ。 #twnovel

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面会日

2011-02-04 03:16:44 | ショートピース
「このやろー!」「ばかやろー!」手に手に武器を持って、私たちは侵入者を追いかける。猫は毛布を弟は機関銃を、そして私は木刀を持って家の中から追い出しにかかる。鬼の格好をしているけれど、すれ違った時の匂いであいつとわかる。「またきてね。」そうして最後に抱きしめる。 #twnovel


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かれこれそれ 

2011-02-03 01:55:56 | ショートピース
「遠くから失礼します」と言って太陽は淡い光で照れていた。冬なんて大嫌いだよと言っている彼が、ハンガーからとった冬服に袖を通しながら、「1つだけいいことがある」と言った。「ポケットにこれを入れて歩くことができるからね」そう言って彼はそれを取り出して、私に見せた。 #twnovel

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ハッシュタグトースト

2011-02-01 02:09:57 | ショートピース
弁護士資格の上に胡坐をかいたあなたは来る日も来る日も #twnovel というスタンプを押して、形式上の無数の小説を世の中に送り出し多くの読者に多大なる混乱を与えた罪を認めるかね? 「はあ? 根も葉もない罪を勝手に創ってもらっては困るわね」松雪弁護士は顔を傾けてトーストを食べる。

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