眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

ツイッター

2011-01-27 01:34:48 | ショートピース
月に一度ツイッターでツイートをしていますと言うと男は「一度?」と言い、あまり激しい運動はよくないですからと言うと「運動?」と言う。ツイート資格を維持するため、それにツイートにかかる旅費と税金の問題もあるので……。「資格? 旅費? 税金?」鸚鵡のような男である。 #twnovel

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ソムリエと家具屋

2011-01-25 02:56:30 | ショートピース
落葉の数ほど本はあるけど、そのすべてを拾って読むことはなかなかできないと言ってソムリエが紹介したのは、街の本屋さんではなく郊外にある家具屋だった。「座り心地の良い椅子さえあれば本なんて幾らでも読める」と彼は言った。「縛られる本なんて嫌!」私は椅子を蹴り上げた。 #twnovel

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チャーハンと王子

2011-01-22 21:42:17 | ショートピース
カウンターの上にスープが運ばれてきて、王子は一口まず含んでみると、とても熱い。しばらくして、スープよりも大きな器にご飯が盛られた物が運ばれてきたが、王子はそれが自分の物かわからなかった。隣の男の物かもしれず様子をみた。その食べ物は微妙な位置で湯気を発している。 #twnovel  

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死に真似

2011-01-21 18:38:35 | ショートピース
指先から放たれる銃弾と口元から零れる銃声を形と意味のあるものにするために、彼は胸に手を当てながら後ずさりし壁にもたれかかる。呻き声を漏らし、指先についた赤い血を見つめて毎日が過ぎる。今夜も、ガンマンが近づいてくる。撃たれるとわかっていて、彼は逃げられなかった。 #twnovel

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取扱不可

2011-01-21 16:12:53 | ショートピース
背もたれのない椅子はどこを向いて掛けていいかわからず、閉鎖された銀行の窓口の前に立っていた。取り扱いできないもの。両替、市水道代、公共料金、等。285番の方窓口へどうぞ。保険証を取りに来たのだ。「これ、シャチハタですか?」ケータイ小説ですかみたいに職員が言う。 #twnovel

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メロディメーカー

2011-01-20 20:36:18 | ショートピース
爆発音があったと通報があって駆けつけてみると鳥がいる。見たこともない鳥だった。「おまえが通報したのか?」鳥は、何も言わずじっとこちらを見つめていた。食ってやろうか? その時、チャルメラのメロディーがどこからともなく聴こえてきた。「おまえか? おまえの演奏か?」 #twnovel  

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青い水色ライオン

2011-01-20 18:49:34 | ショートピース
背中を人が通る気配がしたがいつもの清掃のおじさんと思い気にしないでいた。食器返却口の所に動く「色」が横目に入り、ハッとなった。制服の色ではない。青い水色ライオンだ! 返却された物を漁っているのだ。顔を動かし直視するのは怖い。誰かが私を呼ぶ声で再び、ハッとなる。 #twnovel 

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肩凝り小学生 

2011-01-19 22:21:34 | ショートピース
僕は肩凝り小学生だった。おじいちゃんがいつも僕の肩を叩いてくれていた。「遺伝かのう?」とおじいちゃんは申し訳なさそうに言いながら肩を叩き続けた。とんとんとん。「まだだよ」。これ以上叩くと肩が壊れてしまうとおじいちゃんは言った。おじいちゃんの方とは思わなかった。 #twnovel  

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サンセット豆腐

2011-01-19 15:57:10 | ショートピース
一機目は集中砲火を浴びあえなく撃沈されるが、大丈夫。二機目は奇襲攻撃を受けまたもや撃沈されるがまだ大丈夫。僕らのチャンスは常に三回あるのだから。なぜなら、僕らはサンセット豆腐。三機目はコリンズ大佐の要塞によってあっさり撃沈された。今度はサンセット納豆の出番だ。 #twnovel  

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江戸時代に行ってきます

2011-01-19 01:28:19 | ショートピース
行き先を告げてからいなくなったあの人の行き先のことを不意に訊ねられて答えられなかったのは何気なさすぎて忘れてしまったからだ。遠い惑星などではなかったから、引き止めも見送りもしなかった。あの人は、その内に帰ってくるだろう。何事かという顔をして、きっと帰ってくる。 #twnovel  

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拝啓 15分前の君へ  

2011-01-18 20:35:02 | ショートピース
財布の中にあるべき小銭が含まれていないことに気づき一瞬引き返そうとしたがその時歩いてきた距離を振り返って絶望的な気持ちになった君は、あの時札の他にわざわざ70円を別に投入してからそのまま落ちてくる紙切れだけを受け取った、君はきっと、少しだけ疲れていたんだよね。 #twnovel

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止まりなさい

2011-01-18 18:39:55 | ショートピース
「横断歩道くらいしか立ち止まることはできないのだから」と言って緑男は、そこで立ち止まるように迫った。騙されてはいけないと思い、レジの前でも立ち止まると反論した。ATMの前でも、PK戦の前でも、たこ焼き屋の前でも、と言う内に信号は青になり、緑男も消えてしまった。 #twnovel  

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