眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

ノンアルコール

2014-10-13 04:09:29 | 折れた左とフリックの夏
ビールやワインで酔うことはなく
酔った気分に浸れるだけだった

コーヒーと
書き殴る言葉と
夕暮れの時間が
もっと深い酩酊に導く
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

その時だからできること

2014-10-10 21:15:40 | 折れた左とフリックの夏
怪我を負った時
普段していたことができなくなった
私は別のやり方をみつけなければならなかった

日常を捨てて山に籠もることは難しいけれど
与えられた環境なら
それに順応するしかない

私はこの時間をかけがえのないものと捉えた

宝物をつかんで帰るのだ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手書き

2014-10-09 01:10:21 | 折れた左とフリックの夏
手書きには手書きのよさがある

消しゴムでゴシゴシと消すこと
スーッと1本打ち消し線を引くこと
1文字ずつ丁寧に書くこと
うわごとのように殴り書くこと
クルクルとボールペンを回すこと
なかなかインクが切れないこと
紙のノートに触れること
ゆっくりと詩を書くこと
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

右手の戸惑い

2014-10-08 04:35:50 | 折れた左とフリックの夏
キーボードの上に十指を置けば
何かに突き動かされるように
指は走り出してくれる
揺るぎのない信頼があった

今、ペンを握っただけの右手は
どこにも向かわない
初めて握る文房具の感触に
戸惑ったままだ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月のグラス

2014-10-07 20:16:03 | 折れた左とフリックの夏
半年振りに訪れた時
アイスコーヒーのグラスが変わっていた

細い脚が伸びて
まるでワイングラスのよう
僕はそれが気に入らなかった
ストローが半分も埋まってくれないから

そして僕の左手の骨は
9月になっても離れていた
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

楽観、悲観

2014-10-06 22:43:28 | 折れた左とフリックの夏
転んだけどすぐに起きて走った
シャワーをあびてご飯を食べた
3時に目覚めてそれからただならぬ痛み
朝、写真を撮った
折れているかはわからない
血を抜いた
やっぱりわからない
夜、薬を飲んだ
痛さは去っていった
大丈夫だったみたい

昨日とは違う担当医は
「厄介だ、厄介だ」と繰り返し
大きな病院を紹介してくれた

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歌になる

2014-10-06 22:01:19 | 折れた左とフリックの夏
大好きな曲がかかったので
ボリュームを一押しした

世界中で起きている
すべてのことに耳を塞いで
今は一つのことに集中していたい

自分自身さえも消え去って
僕は君の声
そのものになるのだ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

泣く力

2014-10-05 20:47:35 | 折れた左とフリックの夏
かなしい詩を書かせるために
昨日かなしみがあたえられた

かなしみを帯びた詩が
誰かのかなしみに向いて
小さく何かを働きかけるだろう

泣いたってかまいません
それだって
人間の力ですから
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自動スリープ

2014-10-05 14:19:47 | 折れた左とフリックの夏
pomeraを置いてノートを開いた

右手一本で書くなら
ペンというのはとてもよくできたツールだった
ノートに向かって君にまつわる詩を書いた

人が近づいてきて、少し照れた

pomeraは少し離れたところで
今、眠りに落ちた

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

存在証明

2014-10-04 19:16:09 | 折れた左とフリックの夏
君の声が聞こえる時
君がそばにいるということ
君が生きている
何より僕を安心させること

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

変身

2014-10-04 11:45:44 | 折れた左とフリックの夏
これが私

一番知っているはずの私が
私を受け入れることに怯え
戸惑っている

鏡を避けて過ごすことはできる
それでも不意に映り込む
つけたばかりのテレビの中に
眠りについたiPhoneの表面に

これが私

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする